150 第11話終了時点でのステータス一覧




※便宜上分かり易さの為、本名・愛称・性別等を表記しておりますが、本来『鑑定』及び『鑑定法器』ではこれらは看破できません。

※武器は装備する、つまりは握ることではじめてプラス数値の効果を発揮します。

※基本的には本編とは内容が直結しておりませんので、読み飛ばしていただいても結構です。作者の資料置き場のようなモノですが、若干のネタバレが含まれてもいます。




ハーキュリース=ヴァン=アルトリーリア=クルーガー


愛称:ハーク

種族:ウッドエルフ

性別:男

クラス:『魔獣使いビーストテイマー

LV:22

攻撃力:52(刀+90)(大太刀+110)

防御力:31(大太刀+10)

魔導力:63

速度能力:65(刀-5)(大太刀-11)

精神力:60

最大HP(最大耐久力):37

最大MP(最大魔法力):65

最大SP(最大持久力):40


SKILL

 『回復ヒール

 『種火リトルファイア

 一意専心・一芯同体・示現流・奥義・『断岩だんがん・チェスト』

 奥義・『大日輪』

 一刀流抜刀術奥義・『神風』

 秘剣・『山津波』

 『火魔法の初級者フレイムノーヴィス

 『水放射ウォーターショット

 『小石の飛礫ストーンバレット

 『風魔法の初級者ウインドノーヴィス

 『電撃の接触ショックタッチ

 『氷柱の飛礫アイシクル・ショット

 『精霊視』〈NEW〉


称号

 なし

功罪

 なし



補足説明


・『回復ヒール

 回復魔法。水系統の魔法であり、水を物質変換して傷を埋めるように治療する。魔力効率は非常に悪い。が、ある程度以上の魔法力の持ち主であれば部位欠損すら治すことが可能。現在のハークにはまだまだ魔力不足。


・『種火リトルファイア

 火系統の生活魔法。指先に小さな火を発生させ、焚き木に着火する。飛距離は30センチ程度。魔力効率が良い代わりに、魔力をどれだけつぎ込んでも威力も飛距離もほとんど変化しない。


・一意専心・一芯同体・示現流・奥義・『断岩だんがん・チェスト』

 ハークがこの世界で初めて顕現させたSKILL。無我夢中で発動させたが故か、その時発した言葉全てが技名として世界に刻まれてしまっている。前世の剣術家、示現流開祖・東郷藤兵衛重位とうべえしげかたが見せた、岩塊ですら一刀両断にする秘技を、彼なりにこの世界で完全再現させた技。発動には非常に時間がかかり、約10秒と実戦での使用をためらう程に長い。さらにこの世界のSKILLシステムのお蔭で、技名を一言一句発言しないと上手く発動しないこともある。当然、実戦であれば相手にバレバレ。数々のデメリットを抱えてはいるが、威力は正に断てぬものなし。レベル100のドラゴン相手に逆鱗を斬り裂いている。これさえ決まれば、という超強力なSKILLではあるものの、実戦で使用するには仲間のサポートは必須。また、一撃にほぼ全ての魔力と周囲の精霊の助けを必要とし(尚、精霊が陰ながらサポートしていることをハークは現時点で気づいていない。また、発動に10秒という長い時間を必要とするのは精霊が彼の刀に集まるのにかかる時間も原因の一つ)、SPも大量消費する関係で事実上、一回の戦闘で一発限り。しかも、その後の戦闘がほぼ不可能となるという超絶リスキー技。


・奥義・『大日輪』

 この世界のSKILL構造を理解したハークが新たに開発した刀技。踏み込んで、魔力を込めた刀を360度水平斬りすることで周囲を薙ぎ払う。新開発した大太刀と合わせれば、自分を中心に半径3メートルの周囲を完全に制圧することも可能。本来は対集団戦で威力を発揮する。武器を完全に振り切る関係上、躱されれば大きな隙を相手に晒すことになるが、大太刀のリーチにより後ろに躱されるのであれば問題ないと思われる。大太刀の切れ味と相まって消費魔力の割に威力が高い。


・一刀流抜刀術奥義・『神風KAMIKAZE

 ハークが『連撃』を参考に新開発し、ぶっつけ本番で習得したSKILL。その名の通り抜刀術、つまりは居合斬りであるが、抜刀の際に刀だけでなく鞘にも魔力を流し、鞘の内部で爆発を起こし、その反動を利用して剣速、及び斬撃力を大幅に向上させる技である。無論、無茶な使用法であり、本来であれば刀と鞘へのダメージは計り知れず、双方砕け散ることになりかねないが、刀と鞘を魔力で包むことでコーティングし、この問題をクリアしつつ更に威力の向上に役立てている。また、技の発動、抜刀から攻撃、そして元に戻すかのように納刀という一連の動作をSKILLの流れ自体に組み込んでいる。これにより、構えから「一刀流抜刀術奥義」の言で発動、攻撃からの流れる動きで納刀と同時に「『神風』」の言でシメる、という、技名を発声している最中に攻撃が完了している、この世界では変則的な戦闘SKILLとなるばかりか、技が完結した瞬間にまた同じ技を放つことが出来る体勢に戻るため、1対1で相手を正面に捉え続ける限り隙が全く存在しない効果も生む。

 その剣速は速度に於いて『一つの極致』に達しており、前世の世界に於いて、人間の関節構造上最速を優に超克、ステータスの恩恵を受けた今世の世界だからこそ実現できた剣閃となった。ハークはこの技を『一つの完成形』『限界を乗り越えた一撃』と評している。

 ただし、ハークの体格上の問題、つまりは現在の腕の長さ故に大太刀『斬魔刀』では使うことが出来ず、それよりもリーチの短い剛刀でのみ使用可能である。その為、単体攻撃用、並びに、対人専用SKILLとも言える。


・秘剣・『山津波』

 虎丸の『斬爪飛翔ソニッククロー』を参考に、『音速斬撃ソニック・ブーム』というSKILLにて斬撃を飛ばすことが可能という事を知ったハークが、レベル不足故に『音速斬撃ソニック・ブーム』を習得できなかったがため、新開発したSKILL。所謂、地走り。助走後、或いはその場から魔力を込めた剛刀、或いは大太刀で地面を斬り上げることで土石流を発生させ、込めた無数の斬撃で離れた敵を斬り刻む。対集団でも使えないことはないが、どちらかと言えば対個人戦向け。威力は『大日輪』に大きく劣るが、消費魔力はそれよりも多い。リーチは約15メートル。空中の相手には使用できない上に、リーチ(『斬爪飛翔ソニッククロー』は約30メートル以上)や威力の面で参考にした『斬爪飛翔ソニッククロー』には及ばない。筈だったが、事前に魔力を流す量を調節することで強弱の調節が可能になり、一時的に銘打った剛秘剣・『大・山津波』は威力、リーチ、範囲全てに於いて劇的な向上を見せた。ただし、消費魔力効率は決して良いとは言えないままではある。


・『火魔法の初級者フレイムノーヴィス

 火魔法系統の初級魔法を全て使用することが出来るSKILL。習得した初期魔法に限り、自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能となる。火系統魔法は全属性の中で特に威力が高く、文字通り火力面では花形と称される。熟練した魔導士であれば『火炎球ファイヤーボール』一発でも戦局を変えることが可能。


・『水放射ウォーターショット

 水魔法系統の初級魔法。攻撃魔法とは銘打たれているものの、実際の攻撃力は皆無に等しく、勢い良く水を放射して怯ませる程度の効果しかない。因みに飲料水としても使用可能。その為、生活魔法とも揶揄されることもある。水系統の魔法は、他系統の魔法のようにそのまま放っても効果の無い、或いは薄いものが多く、『水魔法使いは創意工夫が命』などとはこの世界ではよく言われる言葉である。


小石の飛礫ストーンバレット

 土魔法系統の初級魔法。先の若干尖った無数の石弾を次々射出する魔法。同レベル帯同士の戦闘では牽制程度の威力しかないが、非常に回避し辛い。物理的に形成された石弾をぶつけるため、魔法SKILLでありながら完全な物理攻撃である。


風魔法の初級者ウインドノーヴィス

 風魔法系統の初級魔法を全て使用することが出来るSKILL。習得した初期魔法に限り、自由自在に操ることが出来、術の規模、威力共に消費魔力量によって調整が可能となる。風魔法は威力は低いが、攻撃を視認し難く、隠匿性の高い攻撃が多い。また、速度向上や空中機動変化用の魔法が中級以上にはあり、更に上級になれば高威力の攻撃魔法SKILLも習得できる。所謂万能属性。


・『電撃の接触ショックタッチ

 雷魔法系統の初級魔法。電撃を纏わせた身体の一部で相手に触れ、一時的に痺れさせる戦闘用魔法SKILL。基本的には手の平に発動させるが、熟練すれば他の箇所でも自由に発動させることも可能。注ぎ込む魔力の量を調整できるようになれば、逆に気付きつけに利用するなどと言う芸当も出来る。


・『氷柱の飛礫アイシクル・ショット

 氷魔法系統の初級魔法。鋭い刃を備えた氷の塊をまるで散弾のように撃ち出す魔法。同レベル帯では牽制程度の威力しかないが、一度にすべてを射出せず次々に形成した氷の飛礫を連続で放つため、無傷では凌ぎ難い。魔法SKILLでありながら完全な物理攻撃でもある。


・『精霊視』〈NEW〉

 この世界の大気中に存在する魔法の力を生む存在、精霊を視ることが出来得るSKILL。エルフ族の素質を持った者しか取得できない、非常に珍しい先天性SKILL。精霊の動きを見ることで危険を察知したり、敵がどんな魔法を発動させようとしているかの予兆を掴むことが可能な有用性を持つ。更にエルフ族秘伝の技術テクニック、『混成魔法』を実行するには必要不可欠である。



総評

 久々の複数レベルアップによりレベル22にまでに達した。これにより大太刀『斬魔刀』使用時に限り、虎丸のの攻撃力を遂に超え、パーティー内最強の地位に躍り出た。当然、ヴィラデルの攻撃力もとうの昔に追い越しており、実は攻撃力だけで視れば古都ソーディアン最強の座に君臨していたりする。更にヴィラデルからの指摘により、先天性SKILLである『精霊視』の能力が定着し、より完全に魔法力の源である精霊の動きを眼で追えるようになった。

 強力な対個人戦闘用SKILLである一刀流抜刀術奥義・『神風』が事実上、剛刀専用SKILLであるため、大太刀『斬魔刀』には完全な単体攻撃用SKILLが存在しないという現状の穴を埋めるべく、現在、前世では試したことどころか考えたことすらも無い新機軸の、正にこの世界ならではのSKILLを鋭意開発中である。完成すればただでさえ突出している攻撃偏重傾向にさらに拍車がかかること間違いない。




虎丸(※変わってない)


種族:ビャッコ(精霊獣)

性別:なし(精霊獣になった際に性別の概念が消えた。元々の性別は実はメス)

LV:39

攻撃力:157

防御力:76

魔導力:40

速度能力:238

精神力:73

最大HP(最大耐久力):114

最大MP(最大魔法力):71

最大SP(最大持久力):106

SKILL

 『精霊獣の剛毛皮エレメンタルペレイジ

 『森林の王者キングオブフォレスト

 『斬爪飛翔ソニッククロー

 『野生の狩人ワイルドアサシン

 『強烈咆哮ハウリング・ヒート

 『ランペイジ・タイガー』

 『鑑定』

 『念話』

称号

 ハーキュリースの守護精霊獣

功罪

 なし



・『精霊獣の剛毛皮エレメンタルペレイジ

 大型の四足型魔獣種の一部が持つ特殊能力『魔獣の剛毛皮ワイルドペレイジ』の強化版。ビャッコに進化の際、獲得した。戦闘中に全身の毛が強靭になり、生半可な斬撃を弾き、打撃にも強い。レベルに比べ低い防御力をこれで補う。


・『森林の王者キングオブフォレスト

 フォレストタイガーのみが持つ特殊能力『森林の悪魔フォレストランペイジ』がビャッコに進化した際に強化されたSKILL。『森林の悪魔フォレストランペイジ』が森林での戦闘時のみ機動力を向上させる効果に対して、障害物が多い場所であれば何処でも発動するようになった。この為、ビャッコは元々のステータス傾向も手伝い、かなりのスピード特化となる。


・『斬爪飛翔ソニッククロー

 ビャッコに進化した際に獲得した新SKILL。斬撃を飛ばす武術SKILL『音速斬撃ソニック・ブーム』に対する、飛ぶ斬撃の魔獣版。効果もほぼ同じ。


・『野生の狩人ワイルドアサシン

 フォレストタイガーの頃から持つSKILL。暗殺用SKILLのようなもので、隠れれば周囲に溶け込み見つかりにくくなり、その状態で敵に発見されずに初撃を与えられるとダメージボーナスを得られる。


・『強烈咆哮ハウリング・ヒート

 一部の魔物・魔獣種・龍種が使う大咆哮。主に威嚇の他、大音響による耳をつんざく効果、ヘイトを集めたり、恐慌を与えたりといった効果を対象に与えるが、龍種など能力が高くなると物理的な力を持つようになり、人間種など軽く吹き飛ばしたりできるようになる。


・『ランペイジ・タイガー』

 ハークの新刀技開発中の修練にいつもの如く付き合っていたら、習得出来てしまったSKILL。最高速度まで到達しつつ前足の爪を突き出しながら高速回転し突撃する。かなりの荒業と言えるが、使用者がスピードの申し子たる虎丸である以上、事実上ほぼ回避不能かつ一切合切を穿ち貫く超威力高性能SKILLである。技の名付け親はアルティナことテルセウス。元ネタは赤髭卿の数ある必殺技の一つ『ドラゴン・レイド』から。


・『鑑定』

 相手のレベルを瞬時に読むことが出来るSKILL。更に時間をかけて対象者を凝視すれば、ステータス、所持SKILL、称号や功罪、さらには現在のHP、MP、SPまで看破出来るようになる。その為、戦闘には非常に有効なSKILLであり、『鑑定』SKILL持ちにブラフは通用しない程である。が、取得条件が非常に困難で、人間種全体で見ても取得者は僅か。


・『念話』

 喉の構造から言葉を発することの出来ぬ魔物、魔獣種、龍種が意思疎通を行う際に使用するSKILL。ある程度の高度な頭脳を持っていなければ意味は無く、そういう意味でもある程度以上の上位種でなければ扱うことは出来ない。水中を始め、発声不能な状況でも会話可能であり、『念話』SKILL持ちであっても基本的には他人の会話内容を盗み聞くことは出来ないため、実はかなりの有用SKILL。ただし、『鑑定』SKILL並みに取得条件は困難で、亜人種にはそれなりに居るが、人族での習得者は少ない。『念話』可能距離は通常100メートル程度。熟練者は1キロメートルまで届くが、対象者の位置を正確に掴んでいなければならない。尚、受け手側の精神値が高ければ、煩い場合や煩わしい場合に遮断することも可能。



総評

 1ダメージすらも与えていないため、今回はレベルアップは無く、経験値も取得していない。が、虎丸本人は全く気にしていない。




ヴィラデルディーチェ=ヴィラル=トルファン=ヴェアトリクス


愛称:ヴィラデル

種族:砂漠エルフ

性別:女

クラス:『魔法戦士ミスティックファイター

LV:37

攻撃力:93(大剣+30)

防御力:80(鎧+15)

魔導力:125(籠手+22)

速度能力:103(大剣-20)(防具-18)

精神力:101

最大HP(最大耐久力):94

最大MP(最大魔法力):124

最大SP(最大持久力):102

SKILL

 『氷魔法の極者フローズンマスター

 『火魔法の達者ファイアスターター

 『雷魔法の極者ライトニングマスター

 『風魔法の極者ストームマスター

 『土魔法の初級者グラウンドノーヴィス

 『連撃』

 『剛撃』

 『剛連撃』

 『精霊視』

称号

 アルテア国の救世主

功罪

 強盗、窃盗、詐欺、傷害、ドルファ村の恩人、アルテア国の恩人



・『氷魔法の極者フローズンマスター

 氷魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの氷魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。魔法が本職である『魔法使いマジックユーザー』であっても、レベル35前後でこのSKILLまで到達しているものは数少ない。


・『火魔法の達者ファイアスターター

 火魔法系統の初級、中級までの全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。

あくまでも中級までだが、火魔法は威力に特に優れる。因みに火魔法には中級に回復速度を爆発的に高める治癒魔法があり、これにより回復役を務めることが可能。


・『雷魔法の極者ライトニングマスター

 雷魔法系統の初級、中級、上級全ての魔法SKILLを取得した証のようなSKILL。上級までの雷魔法を自由自在に扱うことが出来、大きさ、威力も消費魔力によって変更可能。魔法が本職である『魔法使いマジックユーザー』であっても、レベル35前後でこのSKILLまで到達しているものは数少なく、2つ以上も極者SKILLを持つヴィラデルはまさに魔法の申し子。


・『風魔法の極者ストームマスター

 風魔法系統の以下同文。魔法が本職である『魔法使いマジックユーザー』であっても、レベル35前後でこのSKILLまで到達しているものは数少なく、3つまで所持できているのは本人の資質も多分に関係してはいるが、エルフの長い寿命が故とも言える。


・『土魔法の初級者グラウンドノーヴィス

 土魔法系統の初級魔法を全て使うことが出来るSKILL。土魔法は野外活動する際に便利な魔法が多く、その為に取得した。


・『剛撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで威力を高めるSKILL。武術SKILLとしては単純なもので全ての戦士系クラスが最初に取得する。実は隠れた利点として、魔力でコーティングすることで一時的に武器の強度を高めているのだが、これに気付いているものはベテランでも少ない。


・『連撃』

 武器に魔力を込めて攻撃することで、一時的に攻撃速度を高めるSKILL。使用し続ける時間によって消費魔力は変わる。これも『剛撃』と同じ隠れた利点を持つが、やはり気付いているものはごく少数。


・『剛連撃』

 名の通り『剛撃』と『連撃』を組み合わせたような武術SKILL。魔力を武器に込めて攻撃力を向上させた状態で『連撃』並みの速度で連続攻撃を仕掛ける。複合SKILLであるために消費魔力は高く、使用し続ける時間によって加速度的に増していく。最低でもレベル30にまで達した猛者にしか習得できないと言われており、強者の登竜門SKILLとも呼ばれる。


・『精霊視』

 この世界の大気中に存在する魔法の力を生む存在、精霊を視ることが出来得るSKILL。エルフ族の素質を持った者しか取得できない、非常に珍しい先天性SKILL。精霊の動きを見ることで危険を察知したり、敵がどんな魔法を発動させようとしているかの予兆を掴むことが可能な有用性を持つ。更にエルフ族秘伝の技術テクニック、『混成魔法』を実行するには必要不可欠である。



総評

 レベル37へと上昇したのは本編でも言及されているように第10話時点、『四ツ首』古都ソーディアン支部との全面対決の際にて、同支部戦力をほぼ壊滅へと追い遣ってのことである。

 ヴィラデルの能力は高く、遠距離戦闘を行う『魔術師マジックユーザー』としての能力は申し分のないもので、西大陸全土でも屈指の実力を持っている。それに加えて近接戦闘もそこそこ対応できるようには自己鍛錬されており、たった一人で戦う事を念頭に置いたとしても戦力的欠点は非常に少ない。しかし、第11話ではその僅かな戦闘力のアンバランスさが露呈した結果でもあると彼女自身は痛感しているようで、今後はあくまでもその場しのぎとして身に着けた剣戟戦闘能力を強化し、充分な実戦レベルへの成長を目的に、ハークの刀技を取り込むべく彼に近付いていく。




◇ ◇ ◇




おまけ



・ユニークスキル『生と死の狭間に居るものデスエスケイパー

 アチューキ=コーノが前世より散々命を弄び、己の死すらも体験したことで発現可能となったユニークスキル。当然ながら、ただ転生しただけでは発芽することはなく、何者かの干渉の末に使用可能となった。

 歴代ユニークスキル所持者のものと比べても相当に強力な部類に入る。

 その効果は、常なる状態に於いて現世うつしよと死後の世界の狭間に身を置くことで、現実世界からの攻撃は一切受けることなく素通りし、死者による攻撃によっても死後の世界に半身が引っ張られるのみという、半死半生の無敵状態。半分ほど現世に存在するため、身に纏う服や手に持つ武器、存在する場所などは常に維持され、また、彼の意識下に存在する装備品等は肉体と共に狭間にも存在するので同じく傷付けられることも無いという正にご都合主義の塊にして『無敵』のチート能力。

 どちらかの世界に強く干渉しようとする瞬間だけ、干渉を行おうとするどちらかの世界に引っ張られており、その瞬間だけ無敵が切れる。故に戦闘では攻撃開始から攻撃終了までの間であり、ただ触れている、或いは触れられている状態のみには該当しない。

 結果としてハークがその僅かな時間を突き、勝利した。

 因みに原理さえ仮に解明出来ているならば、虎丸でも倒すことは充分に可能であったろうが、ヴィラデルにはコーノの攻撃中に後出しで上回れる攻撃手段が無いため、余程彼が油断していようが倒すことは不可能に近かった。




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