「顔、真っ赤じゃないか」

「そりゃあそうですよ。こう見えても私、発熱してますからね」

「いや、もう見るからに発熱しているんだが……来てよかったのか、俺」

「お見舞いは嬉しいので、来てくれて良かったですよ。それに、大丈夫です。北斗さんには、うつしませんから」

「それは『うつさない』でいいんだよな？『うつらない』じゃないよな？」

「ぼんやりした頭に難しいこと考えさせないでください」

「それは悪い」

「……あぁ、額のタオルが温かくなってきました」

「か、変えるか？」

「お願いしていいですか？」

「分かった……」

「……ふふ」

「……今のどこに笑う要素があった？」

「なんかいいなって、思ってしまいまして」

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい