第9話
待ちに待った、夏季学校当日。
私は、朝から楽しみにしすぎていた。
浮かれていたら家で階段を踏み外してあざができたり、電車でつり革に捕まるのを忘れてカーブで電車が揺れた時に思い切り転んだりした。真里は、それでもまだ浮かれていた。
「うふふーん♪」
「おう、浮かれてんな。大丈夫か?」
話しかけてくる声に向かって、夢見心地で返事をする。
「大丈夫!今朝から階段踏み外したり、電車で思い切り転んだりしてるけど!平気!」
「そっか。もしかして、オレと隣だから?」
え?オレと、隣だから、、、?もしかして、、、慌てて振り向くと、そこにはりょうたが。うわぁやばい!結構恥ずかしいエピソード話しちゃったよぉっ!
「えっと、今の忘れて!!」
「ムリムリ。バッチリ覚えてるから!」
「恥ずかしいんだけど、、、?とにかく忘れてください」
そういえば、最近はりょうたと話す機会も無くこう言うやりとりは久しぶりだ。そう思うと笑みがこぼれる。
そして、ますます浮かれる真里だった。
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