(4)
誘拐されていた子供達は、こっちのトラックに移されていく。
「気を付けて降せよ」
パワーローダーの操縦士も、救出済みだった。
「えっ?
「その……声は……レナ姉?」
「どう云うこ……」
「このトラックの護衛をすれば、弟は返してやると言われて……嘘だと思ったけど、逆らえば……」
「ロボトミー?」
「そう云う事」
「お……お姉ちゃん?」
「正義?……やっぱりか……」
「友達は無事だよ」
『正義君と……正義君のお姉ちゃんに……代って……』
通信機から、
『ごめん……その……』
「謝る事ないよ。……小さい頃、死んだ父さんから言われてたんだ……。『ヒーローってのは、友達や見ず知らずの誰かを助ける為に、自分を犠牲に出来るヤツの事だ』って……。ボクは……父さんに言われた事をしただけだ……って格好付け過ぎかな?」
「父さんも、そのセリフ、知り合いから聞いたって言ってたんで……お礼を言うなら、どこかに居る、その父さんの知り合いかな?」
その時、いくつかの足音が聞こえてきた。
「あ……遅かったね……。
あたしは足音の主が何者かを確認すると、やれやれと言った感じで声をかけた……。
3馬鹿は、しばしの間、何かを話していたが……。
「あ……あぶねぇっ‼ 何やってるッ‼」
あたしの目の前で、斧とハンマーを合せたような武器を振り上げ、絶叫しながら突撃してきた勇気と、その勇気からあたし達を護ろうとした今村君が激突した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます