第16話 悲しみの田んぼ少女
「私がガパオ流ムエタイの正統継承者! 一子相伝にして最強のアハ殺拳! 世紀末アハ救世主! タイキック侍少女、真理亜! ガパオの掟は私が守る! アハッ!」
「こんな姉でごめんなさい。」
真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中!
「次は田町村でござる。」
「ござる、ござる。そうでござる。」
真理亜と楓の大神姉妹は次の目的地まで、野盗や陸にあがった海賊と戦いながらレベルアップしながら、途中のお茶屋さんでお茶と団子食べて回復しながら山の手街道一周の武者修行の旅をしている。
「いきなりだけど、こういうのはどうかしら? 敵に不意打ちを受けて、私の首が宙を舞うの。」
「お姉ちゃん、死んじゃうの?」
「いいえ。でも私は生首で動くの。そして一言「私って、タイキッく侍少女なので。アハッ!」ってね。」
「サイキック侍少女! お姉ちゃん、少しズレてるよ!」
「アハッ!」
お約束の展開。
「侍と超能力と少女の融合よ! アハッ!」
「派手な人斬り戦闘シーンとサイキックの超能力的な怪奇現象と入浴シーンや着物が切られたり大破したりのエロい視聴者サービスの融合ね! アハッ!」
言い方を置き換えるとこんなもの。
「悲しい心を斬る。サイキック・インスピレーション斬り! 刀術が苦手なので、超能力で刀を操つるサイキック・サイコキネシス斬り! これだけで超能力侍として立派にキャラ立ちしてると思うんだけど。アハッ!」
「しかもフェイクで刀ではなく、タイキッくで敵を倒すんだから斬新よね。アハッ!」
たぶん、そこが余計である。
「もうこれ以上ないって程の設定なんだけど。アハッ!」
「そうかしら?」
納得度は人それぞれである。
「助けてください!」
その時、いつもの様に第一村人少女が現れた。
「どうしたんですか?」
「実は・・・・・・田んぼで人が争っていて田んぼの稲を刈ることができないんです。」
田町村だけに。
「分かりました。救世主の楓先生が稲と一緒に争っている危ない人たちも刈り取って見せます。」
「200万連撃でもすればすべて刈り取れるでしょう。赤い稲になってますけどね。アハッ!」
血の雨が降ると申しております。
「将来、パスタ屋さんかピザ屋さんでもやろうかな。血の連撃パスタ(ただのナポリタン)血の連撃ピザ(ただのナポリタン)美味しそう! アハッ!」
「どんな幼女教育をしているんですか?」
「私は保護者ではありません。アハッ!」
頭は妹の楓の方が姉の真理亜より数段賢い。
「その笑い声は!? まさか!? 巷で有名な偽救世主様!?」
「はいはい、私が偽救世主ですよ。ハンッ。」
「お姉ちゃん、素直に認めた。」
「アハッ!」
白旗を上げた真理亜。
「困っている人々を助けてあげたい!」
「お姉ちゃんが言うと嘘っぽく感じる。さすが偽救世主様だわ。」
「アハッ!」
褒められたと喜ぶ真理亜。
「いくぞ! 田町村の悪代官所! アハッ!」
「今度の代官所は何連撃まで耐えれるかしら。アハッ!」
最強最悪の大神姉妹が出陣する。
「頼もう!」
田町村の悪代官所にたどり着いた真理亜たち。
「どちら様ですか?」
「偽救世主です。」
「ああ~、あなた方が偽救世主様御一行様で。中で悪代官様がお待ちですよ。」
「え? 偽救世主で受け入れられた・・・・・・どういうこと?」
「あなたの名前はニセ救世主様でしょ?」
「ニセ救世主様!?」
「そうか! お姉ちゃんは偽救世主ではなく、ニセという名前だと思われていたのか!?」
全ての謎は解明された。
「私の名前は真理亜だ! 救世主! 真理亜だ!」
「ということは、ニセ救世主様とは別人ですね。残念ですが、お帰り下さい。」
「どうもありがとうございました。それでは失礼いたします。」
「帰るんかい!?」
「アハッ!」
妹に引き留められる姉。
「私がガパオ流ムエタイの正統継承者! 一子相伝にして最強のアハ殺拳! 世紀末アハ救世主! タイキック侍少女、真理亜! ガパオの掟は私が守る! アハッ!」
「サイキック侍少女だよ! お姉ちゃん、少しズレてるよ!」
「アハッ!」
お約束の展開。
「怪しい奴め! 捕まえてやる!」
牙をむく門番。
「いでよ! サイキック刀! くらえ! 門番少女! これが私のサイキック・インスピレーション斬りだ!」
「ギャアアアアアアー!? やられた!?」
真理亜は刀で門番を斬った。
「あれ? 痛くない? どういうことだ?」
しかし門番は斬られていなかった。
「私が斬ったのは、あなたの悪い心。すぐに改心することでしょう。」
「あれ? ここはどこ? あ!? 救世主! 真理亜様! どうぞ! 中に入って悪代官をフルボッコにして下さい!」
「ありがとう。アハッ!」
改心した門番少女は真理亜たちを中に通した。
「世紀末アハ救世主、真理亜お姉ちゃんの誕生ね。アハッ!」
素早い修正。
「何者だ!?」
「ダメ!? 名前をお姉ちゃんに聞いてはダメ!」
田町の悪代官少女が現れた。
「私がガパオ流ムエタイの正統継承者! 一子相伝にして最強のアハ殺拳! 世紀末アハ救世主! タイキック侍少女、真理亜! ガパオの掟は私が守る! アハッ!」
「お姉ちゃんの自己紹介はドンドン長くなってるのよね。」
サイキック刀を呼び出す楓。
「ということで、割愛10000連撃! どりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃどりゃ!」
楓の連撃で田町村の悪代官所は跡形もなく壊滅した。
「私って、天才なので。アハッ!」
「酷い!? 私の出番が・・・・・・。」
こうして田町村は解放された。
つづく。
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