第16話
「あっ、もしかして私が邪魔なんですか?」
「いやいや、そうじゃなくて、いつまでもいてもらいたいから」
「そうなんですか。嬉しいです」
といってミミはにっこり笑う。
くう、可愛い。
抱きしめたい。
キスしたい。
あんなことやそんなことやこんなことをしてみたい。
とは言っても、彼女いない歴イコール年齢のヘタレの俺に、そんなことはできなかった。
手を出したら、ミミがいなくなってしまうんじゃないかという不安もあった。
彼女から告白してくるとか、あるいはそういう雰囲気にでもなればヘタレな俺でも何とかなるような気がしたが、ミミは明るいしよく笑うし俺に親しく接してくれているが、そういう雰囲気をかもし出すことはまるでなかったのだ。
そんな生活がしばらく続いたある日、夜、ミミにいきなり起こされた。
「まさとさん、起きて!」
「ううん、どうした?」
目覚めると、ミミがベッドの横に立っていた。
そしてミミの後方の家具や壁が、ぐにゃりと曲がるのが見えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます