第14話

眠れん。とにかく眠れん。


なにせ目を開けると、すぐ上にボンキュッボンの肉体を持つ女が無防備で寝転がっている。


布団は蹴り飛ばされたのかミミの横の天井に張り付いていて彼女のぴちぴちの太ももは露わだし、ミミの体勢によっては胸の谷間もばっちり見えるのだ。


――いかん、いかん。


無理やり目を閉じた。



朝になった。


ほとんど寝ていないが、授業は受けないといけない。


ベッドに転がったまま横を見ると、ミミが座って俺を見ていた。


テーブルには朝食が用意されている。


「おはようございます。朝ごはんですよ」


昨夜とは違う料理だったが、食べるとやはりうまい。


「うまいね」


「よかった。お口に合って。栄養もたっぷりですよ」とにっこり笑う。くそう、可愛すぎる。


「じゃ、行ってくる」


「行ってらっしゃい」


部屋を出た俺は、にやけていたに違いない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る