第372話 おっさんの息子が生きていたようだ

俺はジズになったヨハンの背に乗り、おっさん共々空へ。


魔法?なのか、空気抵抗はない。


こうやって早く飛ぶのか?


そして俺は、おっさん・・・・バルトサールに、戦いになると困るので、色々装備品を渡す。


ジズに乗ってるので、上から羽織るコートを渡す。


「これを着てくれ。フルプレートより防御力がある上に、かなりの魔法を防いでくれる優れものだ。あとは、剣だ。あんた今剣持ってないだろう?俺の打った剣だ。そこいらのとは違うと思うが、扱えるか?」


俺はコートを羽織らせ、剣を渡す。


「こ・・・・これは・・・・?宜しいのですか?このような国宝級の剣を私に使わせても?」


・・・・いや国宝級って大げさな・・・・



「そこまでの物じゃないさ。あくまで俺が打った剣だからな。まあ、暫く使ってみてくれ。」


ジズが飛ぶのが早いのか、あっという間にスレイプニルに追いつく。まだかなり先だが、姿が見える。


そして・・・・はるか先に煙が見える。

砦が燃えてるのか?


そう思ってると・・・・もう少し手前で、何やら沢山の人?が争っているようだ。ひょっとしておっさんの息子がここまで来てるとか?



「ヨハン、あの争ってる付近に降りる。頼んだぞ。」


【わかった・・・・荒っぽく降りるぞ。】



そう念話で意思疎通を図り終えると、急降下しやがった・・・・


俺は絶叫マシーンに弱いんだ・・・・


おっさんが着地する。


俺も飛び降りる。


「あれは・・・・我が公国の兵士!」


「待て、俺も行く。」


2人で駆け付けると・・・・


「トシュテン!生きていたか!」


「父上!何故ここに!来てはなりません!」


俺はこの・・・・争いの真っただ中に突っ込み、魔法で光を炸裂させ、双方を止める。


「おい!ちょっとその戦中断してもらおうか!ここは俺の領地だ!勝手に争うな!」


そう言っている間におっさんは息子なのか?と共に生き残ってる兵を集めている。


「何じゃ貴様は!邪魔をするでない!どけ!」


そいつは俺に切りかかってきた。俺はその剣を片手で受け止め、剣ごと持ちあげ突き飛ばす。


皆が驚く。


「うぐ・・・・何をするか!貴様何者だ?」


「は?今言っただろう?ここは俺の領地だって。つまり、今あんたらが立ってるこの場所、俺の領地。」


「ふざけるな!道以外何もなかろう!勝手に領地と主張するな!」


この間に駆けつけた世津と三津枝が、シビルが作った回復剤を使いシウテニア公国?の兵士かな?の中で負傷している人を手当てしてくれている。


「ここはラクシュアノス王国クチタ領だ。俺はここの領主口田士門侯爵だ。」


「何?侯爵?ラクシュアノス王国?ふざけるな!そんなのが来るわけなかろう!」


「このままあんたらここに留まるのなら・・・・領地侵犯だがいいのか?外交問題になるぞ?まさかと思うがラクシュアノス王国と戦をするつもりか?」

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