30
だけど私は反論する。
「胡桃さんから見たらそうかもですけど、一般的には大きいですよ。小さいのが憧れですもん。」
185センチの胡桃さんからしたら175センチの私は低く見えるのかもしれない。
でもまわりをよく見回してみてほしい。
世の中、小さい人の多いこと。
「何で?モデルみたいでいいじゃん。それに、俺と並べば小さいでしょ?」
そう言って、胡桃さんは明るく笑う。
屈託のないその表情が、私の心を溶かす。
「それよりも、人は見た目より中身だよ。」
私のコンプレックスを嘲笑うかのような確信をついた言葉に、私は返す言葉もない。
私にとってはすごく大きな悩みだったのに、胡桃さんにかかればなんてちっぽけで浅はかなものなんだろうか。
過去の私もそういうポジティブな考えができていれば、うじうじ悩んだりしなくて済んだかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます