新婚さんいらっしゃいませえ1
「特別企画ーー!!新婚さんいらっしゃいませえ!!はい!!」
パチパチパチパチパチパチ!
「私司会の女神ザスキアとおお!」
「女神ミーティアです…ほほ…只今…絶賛夫と離婚調停中です…」
会場内は一気に沈黙に包まれた。
コホン
「えー…では、まず最初は…本編の主人公ことジークヴァルト・ゼッフェルンさんとクラウディア・ゼッフェルンさんですー!」
すると二人で青い顔しながら
「ふざけんなっ!!こんな暗い中トップバッターで登場させんな!大体新婚さんなのに離婚調停中の奴が司会に出んなよっ!!盛り下がるだろ!!もう葬式の雰囲気だよっ!」
とジークヴァルトさんは的確なツッコミを入れています、流石ですね、はい!
「はい!じゃねぇよっ!」
とツッコミ、二人は席に着く。
右からジークヴァルトさん、左はクラウディアちゃんです、はい!
ミーティア様が暗い中、番組は進行した。
「では最初は二人の出会いからです、はい!」
側ではミーティア様が机に突っ伏して泣いていた。
「続けんの!?」
この雰囲気ですが仕方ありません。
「ええと…あの俺達の出会いとかは本編で見た通りです。めっちゃクラウディアは第一印象可愛くて…ちょっと怖かったけど俺…嫌いじゃなかった。だって美少女だし赤い髪も綺麗だし、胸あるし、細いし…」
とベラベラジークが惚気るのでクラウディアは真っ赤になりました、はい。
「わ、私あの時は人を待たせて寝ているだらしない豚…というか私の方は今のジークじゃなくて違う別のジークとその時は思っていて記憶喪失の演技だと思ってましたの。バカにされてると感じて嫌いでしたわ」
まぁ、本編の通りですね、はい。
「お二人の中はまぁ皆もう知ってるでしょうし、とりあえず工程はすっとばしますか。長くなるし」
「俺たちなんの為に呼ばれたんだよ!!」
「はい、それではですね、本編外のことを聞きましょう、もう好きな所はいいけどお互いの嫌いな点を上げてください」
「えっっ!?嫌いなところ!?ディアに嫌いなところなんて…あ…モテ過ぎるところが嫌いかな。クラウディアの顔見てイケメンが惚れるって言うあのイケメンホイホイ設定はないと思う」
「設定の話したらあかんやろ!ジーク!!それはそれやろ!!」
もっと違うとこだと言うとジークは考え込んだ。しかし真顔で
「嫌いな所は全くない!」
と言い切りよった!!いや、なんかあるやろ!?
「ディアは完璧だ!ないっ!家事が下手なのも可愛すぎて全部俺がやってあげたいし見つからない!嫌いなところが!!」
結局惚気だったですね、はい。こいつにはもう期待せんよ。
「クラウディアはどうです?」
「えっ……。あの…。私もな、ないですわ」
「クラウディア…ジークがいるからって無理しなくともいいのです!ここは番組内ですから思い切って!面白い展開にしないとほら、優勝したら賞金と旅行当たるから!ビリだったらタワシしか当たらないのですよ?」
「えっ!!ええと!あのっ!ジークの嫌いなとこは…歌がド下手です!後、剣も下手で役立たずです!それからちょっと溺愛すぎです!それから私より料理うまくて内心ムカつきます!家事も。それから手先器用なのも!それにたまにお風呂から上がって鏡見てニヤニヤしている時があります。ナルシストと言うのかしら?後、私が知らない前世用語喋る時がイラっとします!それに私がいない時にお人形のクラウディア人形に話しかけている所が不気味ですわ!」
ジークは真っ青になった。
「ちょっ!そんなにあるの!!?めっちゃあるじゃん!!」
「後、その完璧な突っ込み能力は何なんですか!?」
とクラウディアは言った。ジークはガックリとしております。
「そんな!本編では凄い凄い言ってたのに!!」
「鼻高ではないですか!転生者だからと調子に乗りすぎないで欲しいですわ!この世界でずっと生きてきて戦争してきた私には贅沢は敵なんですのよ!?」
「えっ…なんか…ごめんなさい……」
もうジークが蚊のように小さくなりました。
「はいはい!ありがとうございます!!では!お待ちかね!夜の方はどうですか?はい!」
「「はっ!?」」
と赤くなります。初々しいですねはい!
「新婚さんいらっしゃいませえのメイン話ですからはい!なんならちょっとえっちな話くらいでいいです」
「えええ…んなこと人に話せるかよ!ディアは全部最高だし!あっ!そ、そうだ!膝枕してもらった時はやっぱり極上だと思う!あれは男の浪漫だから!膝枕って!」
となんとか普通のことを言いやがります。こいつにはタワシがお似合いでしょうか。しかしクラウディアは
「あの…あまり本編には出てこないですけど…夜は溺愛されますわ。辛いくらいです」
「ぎゃあ!ディア!それ言っちゃ18禁になるよ!ていうか俺なんか普通だって!!ローマンなんか可哀想過ぎるだろうけど、俺そんなゲームみたいに変態なこともしないし普通だよ!ていうか変な印象つけないでくれ!!一応俺イケメン王子だよ!?」
ジーク、ついに自分の印象を保つ為に保身にでやがりました。汚い!!イケメン王子設定を守る気です!!
「ちくしょおおお!!男なんて皆ちょっとはえっちなんだよ!俺は普通だーーー!!」
と叫んだ。ちっ、面白くない回答してからに!やはりジークはタワシですね、はい!
「それから本編ではとても言えないですけどたまに脇の匂い嗅ぎに来ます。私が静かに本を読んでるティータイムにいきなり。あれどう言う意味なんですの?」
「そんなお前…気持ち悪い性癖あったんか!?ジークきも!はい!」
「ちちちちちがっ!ばっ!あれはほら!女性の脇の匂いどうなってんだろ?みたいな好奇心で嗅いだら意外といい匂いだったしあれ?なんかいいやと思って…」
「変態やな!」
「はい…あれはちょっと引きますわ」
「うそーん!!酷いわ!!ディア!!」
とジークは赤面して泣いた。
「ジーク、男は知らんけど女がそんなとこ嗅がれて喜ぶわけないやろ!馬鹿か!!しかも好きな人に!私でも引くわ!」
世の中の男性は無闇に女性の脇嗅いだらいけませんよ、はい!
「ということでゼッフェルン夫妻ありがとうございましたーー!後ほどの結果までお待ちくださーい!!」
一旦CMでーす!!!
とジークが本編で昔変なラップでクラウディアを口説いてる黒歴史シーンが流れ始めジークは
「んぎゃああああ!!辞めてくれええええ!!」
と叫んで奥に引っ込んだ。
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