詩集「REAL」

呂兎来 弥欷助(呂彪 弥欷助)

REAL

『リアル』と聞けば

ちょっとシビアで

失敗したくなくて

緊張感があふれている感じ


失敗はこわいもの?

憐れに思われるから?

見下されるから?


笑って吹き飛ばしてしまえ



現実社会では

ちょっと背伸びして

ちょっと大人ぶって

ちょっと物分りのいいフリをする


本当は精神年齢が学生で止まっているのに

いや二十歳くらいかもしれないのに

世間に染まらないと息苦しくて

世間に染まっていかないと生きにくくて

ちょっと我慢して

ちょっと大人しくして

ちょっと無理に笑うんだ


その

ちょっと

ちょっと

を重ねての大きなストレスをお酒で流す

洗浄して戦場に備えて朝を迎える


『リアル』は『あるがまま』


「そんな風に行けたらいい」


そんな努力はしたのかな

心を封じていくことに慣れて

他人に心ない笑顔を向けて

息苦しい

生きにくい

それは言いたいことを我慢しすぎたからかもしれない

それは相手を思い過ぎたからかもしれない


笑って吹き飛ばしてしまおう

過度に角を立てずにいようとした自分を


ちょっとだけ大人ぶるのをやめるんだ

ちょっとだけ言いたいことを言うんだ

ちょっとだけ大いに笑うんだ


『あるがまま』

それにすこしでも近づけるように

すこしでもストレスを軽減していけるように



いいことがない毎日なんて考えようじゃないかな


いいことも

よくないことも

毎日めまぐるしくて

なにを見るのか

なにを思うのか

なにを考えるのか


ちょっとだけ

子どもの心を胸にしまっておけば

朝を迎える度に

ちょっとだけ

ドキドキするかもしれない

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