第2章 バンド結成
第6話 バンド結成1
サラマンダー1年3組
「教室までどんだけ遠いんだよ……」
「ほんとだね……俺、もうクタクタだよ……」
教室までの遠さから、教室の入り口で壁に手をかけながら息を整えていた。
「アポロ様こーいうとこにワープ作ってくれねーかなー?」
「ふふっ。私もそれ思いました!」
突然後ろから声をかけられ、振り返って見るとそこには新入生と思われる女子が立っていた。
「ブオッ⁈」
(こいついきなり後ろから声かけてきやがって、びっくりして危うく炎吐いちまうとこだったぜ……)
「キッド? どうかした?ブォッ⁈ って言ってなかった?一瞬炎が見えたよう……」
「なんでもねーって!それよりあんたも3組か?」
「はい! 自己紹介が遅れました! 私、エルフの【サン=アメリ】と申します!これからよろしくお願いしますね!」
アメリは、背中に生えている小さな羽を少し動かしながら自己紹介をした。
【サン=アメリ】と名乗った少女は透き通った綺麗なブロンドの髪を肩で揃えて、右耳に髪をかけている、身長はどちらかというと小さい方で、鼻が高く、目も大きい。誰が見ても美人だと答えるぐらい顔が整っている。
「アメリね! 俺は重葉 奏! よろしく!」
「俺はキッド。アメリよろしくなー」
「え、えばか、かな…」
「やっぱりかんじの発言難しいよな!俺はエバって呼んでるぜ?」
「難しいです……私もエバで良いですか?」
「もちろん! 」
「アメリも敬語やめようぜ?」
「私のは癖なんで、敬語の方が楽なんですよね……」
「それなら仕方ねーか!」
「お前ら、教室の入り口でいつまで話してんだ?」
そう言って後ろに立っていたのはキッドより背の高い眼鏡をかけたドラゴニュートだった。おそらく教師であろう。
「すみません!少しばかり話が盛り上がりすぎました……」
「入学初日だ、テンションも上がるだろうよ。まぁ、そろそろチャイム鳴るから席に着いときな。」
「はい! と、言うことでそろそろ席に着きましょう!」
「そうだね!」
「そうするかー」
そこで会話を終わらせて3人で座席に着いた。座席は自由だったので、3人は窓側に固まって座った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます