春風

望むことはない

望まれることもない

頼むことはない

頼まれることもない

すべては人が喜ぶような春風を纏い先頭を歩かなければならない

そうして人は背に張り付いて風を受けるよう私を盾にする

よいよい、盾にするがよい

私が風化して亡くなった時

どんなことをしてくれるのか

それが知れぬのが少し悲しかな

しかしよ、しかし

もしかしたら死んだ後、どうなるか分からんし

突然の風にどうなるか見れるかもしれん

希望は持たん、絶望も持たん

何も持たん

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