③明日へ

    ***


「分かりませんね。何故、このような……」


 ウェーラの攻撃を受けながら、自問するように呟く女神アリュシーダ。

 今に反撃の意思はなく、されるがままになっていた。

 そうした相手の様子を前にしながらも、ウェーラは更に攻勢を強め――。


「はあああああっ!!」


 変化した肉体に伴って低くなった叫びを上げ、更なる攻撃を放った。

 元々技術屋であって特別戦いに秀でている訳ではないウェーラの、真超越人ハイイヴォルヴァーでさえ耐えることのできない過剰進化オーバーイヴォルヴによって強化された身体能力に任せた連撃。

 過剰進化オーバーイヴォルヴの影響で肥大化した体もうまく扱えず、その粗さは尚のこと増している。

 それでも女神アリュシーダに避ける気がないために、そのほとんどが直撃していた。

 傍目にはウェーラが一方的に攻め込んでいるように見えることだろう。


(……駄目ね)


 が、実体は違う。ダメージは僅かたりとも通っていない。

 女神アリュシーダも煩わしさすら感じていない様子だ。


(やっぱり、全然足りないわ)


 正直それは分かっていたことだ。

 研究者たる者、事実を捻じ曲げて都合のいい幻想に逃げ込むなど許されない。

 女神アリュシーダの力は、この世界に属する存在の総量と等しいと推測される。

 つまり今の状態にあるウェーラ自身もまた含まれているはずだ。

 ウェーラ自身が女神アリュシーダに打ち勝つためには、まず己をこの世界が抱く法則の束縛、人の、存在の限界から解き放たなければならない訳だ。

 それは自分に課した人生の目標でもある。


(ある意味、私の考えは間違ってなかったってことだけど……)


 だが、それを目指すことはこの状況からでは不可能だ。

 既に後戻りできる点を踏み越えてしまっている。

 現時点で残る可能性は唯一つ。

 ユウヤがこの世界の全てよりも、全人類よりも他の生物達よりも現存する物質全ての合計よりも遥かに強大な存在となることだけ。

 だから――。


(私はユウヤをその明日へと繋ぐ)


 そのためにウェーラは、たとえ僅かでも女神アリュシーダの意識を己一人に集中させようと、粗さの残る攻撃を更に激しくした。


「人は命を惜しむ者。にもかかわらず何故、平穏を拒否し、我が身を犠牲にしてまで貴方は戦うのでしょうか。その程度の力では何の意味もなさないと分かっているでしょうに」


 女神アリュシーダは無防備な姿を晒しながら、問いかけるような独白を続ける。

 相変わらず、もはや人類を凌駕した威力を持つ攻撃には何の反応もないまま。

 そうした人間というものを侮り抜いているかのような様に苛立ちを抱きながら、ウェーラは女神アリュシーダの言葉に応じて口を開いた。


「悪いけど意味はあるわ。間違いなくね。もっとも、貴方には理解することなんてできないでしょうし、する気もないんでしょうけど」


 そもそも、は答えを求めている訳ではない。

 先程までのユウヤへの応対を聞いても分かる。

 女神アリュシーダの言葉は通告と自問、そして問いに対する返答のみだ。

 神と呼ぶに足る力を持つは、遥かな高みから人間を徹底的に見下しているのだ。

 いや、余りの高低差と淡泊な反応故に、人間視点ではそう感じるだけかもしれないが。

 どちらにせよ、の思考パターンは既に完全に固まっていて、人間如きの主張によって揺らぐことはないのだろう。


(それこそ、この存在の高みに辿り着きでもしない限りは、こちらからの反論が届いて自らを省みるなんてことはないんでしょうね)


 が発する自問も、人が実験動物の不可解な動きに首を傾げるようなものに違いない。

 ただ単に己が持つ確固たる価値観、使命、いや、そんな情緒あるものではなく、無機的な機能と言うべきものに反した人間の言動が理解不能で不思議なだけなのだ。

 そんな存在からの返答はあくまで機能の発露であり、通告と同質のものと考えるべきだ。


(一方的に己の意思を表明し、質問には答えるけど反論には耳を貸さない。ユウヤから聞いた異世界の神話に出てくる神もそうだったし、神なんて大概そんなものか)


 あるいは慈悲のつもりかもしれない。

 力に寄らぬ説伏で女神アリュシーダに賛同させ、自らの意思で干渉を受け入れさせる。

 これまでの言動から見て、血さえ流れなければ平和的な解決だと考えていそうだ。

 他がどうあろうとも。

 ともあれ、質問には答えるのなら利用しない手はない。


「それよりも聞かせて。貴方は何故今になって現れたの?」


 だから、ウェーラは少しでもに関する情報を得るために、攻撃の手を僅かたりとも緩めないまま女神アリュシーダに問いかけた。


「人が望んだからです」


 対する答えは、ユウヤが尋ねたの行動理由に対するものと同じ。


「……どういう意味?」


 そうなる理屈が分からず、ウェーラは続けて尋ねた。

 詳細はどうあれ、人から可能性を奪う免罪符として人の意思を持ってこられるのは正直胸糞が悪いにも程がある話だが……。


「私は世界。本来世界に意思はありません。法則を定め、後は維持するのみです」


 女神アリュシーダは、今尚ウェーラの攻撃を浴び続けながらもそう淡々と答えた。

 が、その言葉と現状には明らかな矛盾が存在する。


「それが何故、突然意思を持つようになったの?」


 故にウェーラは間髪容れずに質問を重ねた。

 神とは世界。神とは法則。

 女神アリュシーダの発言を信じるなら、元々はそういうものだったのだろう。

 これについてはウェーラが抱いていた神の像と近い。

 しかし、勿論人格神などとは露程も思っておらず、単なる法則、それこそ世界を統べる機能を持った超大規模な魔動器の如きものとしか考えていなかった。

 それだけに人間の姿形を持ち、人間の言葉を話す神の実在は想定外だった。


(大元の姿が今と異なっているのなら……)


 そうなった切っかけが何かしらあって然るべきだし、あるいは、そこに打開策を見出す可能性があるかもしれない。

 ウェーラはそう考えて――。


「どうやって意思を持ったの?」


 続けて、そこに的を絞って問うた。

 対して女神アリュシーダは、ウェーラの意図など意に介さず逡巡なく口を開く。


「私が破壊した塔。あの塔は人の意思を汲み取るもの。争いの中、人々は無意識下で安寧を求め、神の慈悲による救いという夢想を抱きました。私はそれにより、慈悲ある人の神として人に望まれて意思を持つに至ったのです」

「なっ!?」


 その返答を受け、ウェーラは言葉を失ってしまった。

 内容を理解できない訳ではない。

 そこから導き出される結論が、ウェーラにとって余りに衝撃的だったからだ。

 思わず動きを鈍らせてしまう程に。


(……つまりはこの状況、私がアテウスの塔を作ったせいってこと?)


 女神アリュシーダの言葉が正しければ、そういうことになる。

 が意思を持ち、秩序の名の下に人々の意思が歪まされた一因がアテウスの塔にある以上、責任の一端はウェーラにもあると言わざるを得ない。

 その事実に思わず意識を奪われてしまう。


「そう。私は人の望みし神。故に、貴方の中の争いの種火が貴方を人の求める平穏なる世界から遠ざけるというのなら、私はそれを奪い去りましょう」


 に隙を突くという意識はないだろう。

 だが、ウェーラは動揺の余り、再び進化の因子を消し去ろうと伸ばしてきた女神アリュシーダの右手を防ぐことはできず、その手はウェーラの左手に触れたのだった。


    ***


 真超越人ハイイヴォルヴァーでさえ耐えることのできない過剰進化オーバーイヴォルヴを実行し、文字通り己が身を削りながら女神アリュシーダへと攻撃を仕かけるウェーラ。

 それを前に『雄也』は身動きが取れずにいた。

 ウェーラから最後の悪足掻きを見届けて欲しいと言われたからだけではない。

 過剰進化オーバーイヴォルヴの影響で既に崩れ始めている装甲を見ていると、彼女の命の終わりが迫っていることを強く意識させられてしまうからだ。

 アテウスの塔が破壊され、時間跳躍ができない今、彼女の死を容認できるはずがない。

 たとえ彼女の自由が奪われた結果であれ、女神アリュシーダの干渉を受ければ過剰進化オーバーイヴォルヴが止まって命は助かるかもしれない。ならば、その方がいいのではないか。

 そんな考えが脳裏を過ぎる。


(いや、駄目だ。それは俺と彼女の信条に反する)


 即座にそう否定しても、彼女の命を優先する考えを捨て切れず何も行動できなかった。

 いつの間にか彼女の命、存在は己の信条と天秤にかかる程重くなっていたのだ。

 そうやって相反する考えに囚われて『雄也』が膠着状態に陥っている間も、ウェーラと女神アリュシーダとの戦いは続く。

 いや、戦いというのは間違った表現かもしれない。

 ウェーラの攻撃は全く効果がないし、戦いという程のレベルに至っていない。

 彼女自身も対話、もとい質疑応答を主眼に置いている感じだ。


「私は世界。本来世界に意思はありません。法則を定め、後は維持するのみです」

「それが何故、突然意思を持つようになったの? どうやって意思を持ったの?」

「私が破壊した塔。あの塔は人の意思を汲み取るもの。争いの中、人々は無意識下で安寧を求め、神の慈悲による救いという夢想を抱きました。私はそれにより、慈悲ある人の神として人に望まれて意思を持つに至ったのです」


 応答は続き、女神アリュシーダは己の意思の出自を語る。

 そこでウェーラは絶句して対話は途切れ、彼女は突然動きを鈍らせてしまった。


「そう。私は人の望みし神。故に、貴方の中の争いの種火が貴方を人の求める平穏なる世界から遠ざけるというのなら、私はそれを奪い去りましょう」


 そのタイミングを狙った訳ではないだろうが、女神アリュシーダは再び彼女の進化の因子を奪わんと手を伸ばす。


(だ、駄目だっ!!)


 ウェーラが生み出したアテウスの塔。

 それが元凶の一つだと告げられた彼女の動揺を見て、『雄也』はアテウスの塔が作られた目的、彼女自身が抱く夢を思い出した。

 人間がより高度な自由を得るため、限界を超越する。

 そのためにこそアテウスの塔はある。にもかかわらず、それが作り出したという女神アリュシーダの人格は人間の自由を奪わんとしている。

 このままの干渉を許せば、命はあってもウェーラの生きる意味そのものが全て潰えてしまう。


(それだけは駄目だ!!)


 そこでようやく、彼女の意思ではなく命を優先させようとしていた考えは霧散した。

 身近な人間の命と信条の選択を真に迫られたことがなかったがために僅かに揺らいでしまったが、やはり自由を蔑ろにする者は許せないし、人の自由は守らなければならない。


「レゾナントアサルトシューティング!」


 だから『雄也』は今正に女神アリュシーダが再びウェーラに接触しようとした瞬間、収束だけはしておいた魔力を全て解き放っての手の一点を狙い撃った。

 しかし、可能な限り収束した魔力は儚くも無限色の光を束ねた衣に弾かれて消失してしまい、その手をほんの一瞬止めることしかできなかった。


「ウェーラ!!」


 僅かに意識を逸らすことしかできず、何ごともなかったかのように女神アリュシーダの手に発生し始めた無限色の光を前に焦燥を抱いて叫ぶ。


「悪いけど、これ以上私の意思を奪わせはしないわ」


 その声が届いたからという訳ではないだろうが、彼女は覚悟を決めたように言うと、女神アリュシーダに掴まれた左手を躊躇なく右手で引き千切った。

 同時に眼前の敵を蹴り飛ばした勢いで後退し、再び間合いを確保した。

 その時には左手は再生するが、その代償の如く装甲の破損は更に大きくなっていく。


「私が原因なら尚のこと、少しでも責任を取らないと。何より、人間の限界という枷を外すためにも、自由を広げるためにも、挫ける訳にはいかないわ」


 いつもよりも硬い口調と狂気と思える行動から、今正に彼女自身が口にした通り、強く責任を感じていることが『雄也』には分かった。

 しかし、ウェーラが自責の念に苛まれる必要はない。そう強く思う。


『神を超越しようとするなら、まず法則に打ち勝たなければならない。なら、法則に直接干渉する以外ない。そうなれば、多分こうなるのは不可避だ』


 だから『雄也』は彼女に〈テレパス〉で自分の考えを伝えた。

 タイミングも悪い。

 戦争の真っ只中でなければ、平穏のために他を犠牲にしてもいいかのような歪んだ人格とはならなかったに違いない。


『ウェーラには悪いけど、きっと同じ志を持つ者は後の時代にも生まれてたはず。ウェーラがしなくても、いずれ女神アリュシーダは人格を得ていたはず』


 魔法という力で法則にまで干渉できるこの世界ならば、後の世にそれを実際に試みる者が生まれていたとしても何ら不思議はない。

 既にウェーラという前例がある以上は。

 勿論、その時の人格がどうなっていたかは分からないが、恐らくそう変わりはしないだろう。人間が歴史を重ねてもそう変わらないように。

 そうした気持ちは伝わったようで――。


『……ありがと、ユウヤ』


 己の腕を千切るという暴挙を前に再びエラーを起こしたように動きを止めた女神アリュシーダを警戒しながら、そうどこか微笑むような声色でウェーラは言う。


『貴方がいてくれて本当によかった。誰よりも大切な貴方にもう一度感謝を』

『ウェーラ?』

『それでも私が始めたことだから、やれる限りのことはしないとね』


 彼女は少し硬さの取れた柔らかい口調で言うと、女神アリュシーダへと一歩近づいた。


「成程。これまでの異常行動。貴方は人間でなくなりたいのですね」


 対しては自問の結論とするように、そう口にした。

 解釈次第ではその通りとも言えるが、厳密には少し違う。

 自分が人間でなくなりたいのではなく、人間の限界を取り払いたいのだ。

 だが、それをこの場で女神アリュシーダに理解させることは不可能に違いない。

 こればかりはどうしようもない。


「いいでしょう。人ならざる者と認めます。貴方は人間のための秩序ある世界に相応しくありません。人の社会に入り込もうとする異物人でないものは滅ばねばなりません」


 そして女神アリュシーダは纏う雰囲気を変えた。

 言葉を聞く限り、対象を排除する段階へと移ったようだ。

 恐らく、世界の誰も見たことがなかった姿だろう。

 攻撃の意思がなくともヒシヒシと肌に感じられていた生命力と魔力が、大きさ自体は余り変わらないものの急激にそれだけで全身を切り裂かれそうな鋭利なものへと変わる。

 ある意味、ウェーラは神の意思を変えた、この世界で最初の人物と言えるかもしれない。


『ウェーラ、俺も――』


 本格的に戦いとなるのなら、今度こそウェーラを援護したい。

『雄也』はそう伝えようとしたが……。


『ユウヤは動かないで。約束したでしょ?』

『けど……』

『それが明日のために、私のためにもなるから。私を信じて』


 ウェーラ自身にそう強く言われては是非もない。是非もないが、納得はできるはずもなく拳を固く握り、奥歯を噛み締める。

 そうしながらも『雄也』は言われた通り、彼女と女神アリュシーダを注視するに留めた。


「人が望みし秩序ある平穏な世界のために、滅びなさい」

「一秒でも長く、貴方の力を見させて貰うわ」


 ウェーラはの言葉にそう応じながら、更に己の体から力を引き出した。

 その代償として装甲の破損が加速度的に増していく。

 分かっていたことだが、後戻りする気は毛頭ないようだ。


「はああっ!!」


 そして次の瞬間、両者は激突する。

 しかし、当然と言うべきか、それ程の対価を払って尚、女神アリュシーダの力には全く届かず、ウェーラは軽々と弾き飛ばされてしまう。


「あ、く……」


 背中から地面に叩きつけられ、彼女は苦悶の声を出した。

 装甲は崩壊を待つまでもなく、顔を隠した仮面の一部を除いて全て粉砕され、巨大な異形と化した体が露出してしまっている。

 それでも女神アリュシーダとの力の差を思えば、まだ五体満足であるだけマシだろう。

 ウェーラが至った強さを称賛すべきかもしれない。


「やはり醜い姿ですね。人間とは程遠い。心置きなく滅ぼすことができます」


 いや、の言葉を聞く限り、まだ手心を加えていたようだ。


「そ、そんな……」


 その事実に『雄也』は愕然としてしまった。


「は、はは。これ程までとはね」


 対してウェーラは呆れたように笑いながら呟く。


「挑むに足る壁ではあるけど、人一人じゃ届かなかったか」


 そして地面に背をつけて両手両足を投げ出したまま顔だけを、ゆっくりと迫る女神アリュシーダではなく『雄也』へと向けた。


『後は任せるわ。貴方が貴方らしく戦っていけば、私が望む結果にも繋がると信じてる』

『けど、ここからどうすればいいって言うんだ!?』

『大丈夫。私が貴方を明日へ連れていくわ。私が培ってきた全てと共に』

『どうやって――』

「終わりです」


 答えを聞く前に、女神アリュシーダはウェーラの前に立ち止まり、心臓を貫かんとするように右手を引いた。

 そこに無限色の光を放つ魔力が集まっていく。


「いいえ。これが始まりよ」


 それを前にしてウェーラは不敵に言うと、同様に魔力を収束させていく。


「〈インカルケイション〉〈アサインメント〉〈トランセンドタイムフロー〉」


 彼女がそう告げると同時に、女神アリュシーダの手は振り下ろされ――。


「え?」


 その結末を見るより早く、『雄也』は時間跳躍の感覚に囚われて戸惑いを抱いた。

 世界は急激に遠ざかっていき、視界には何も映らなくなる。

 そして気づいた時には見知らぬ場所にいた。


《Evolve High-Anthrope》


 直後、聞き覚えのない電子音が鳴り響き、急激に生命力と魔力が増していく。


「これは……」


 更に覚えのある魔法〈インカルケイション〉によって与えられたウェーラの知識が、少し遅れて『雄也』の中に定着した。

 それによって彼女の意図を全て知る。

〈アサインメント〉は譲渡の魔法。自身の魔力吸石を全て胸の魔動器を通して『雄也』に受け渡した。強化された体はそれによるものだった。

 そして〈トランセンドタイムフロー〉による時間跳躍。

 アテウスの塔がなければできないと思っていたが、それは過去への時間跳躍だけだ。

 時間の流れに逆らうが故に膨大な魔力が必要。だが、逆らわなければ……。


「ウェーラ……」


 彼女の計算では、現在はおおよそ百年後。

 一年、二年の過去への時間跳躍で全人類の魔力が必要だったことを考えると、この百年の隔たりはどう足掻いても届かない。

 二度と、彼女の生きた時代に戻ることはできない。

 彼女に会うことはできない。


「あ、ああ……」


 その事実、そして女神アリュシーダを前にして何もできなかった無力さに、『雄也』はただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。

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