第99話 あの日の始まり

正木は、震えた唇を揺らしながら言った。


「友希…これ、見てくれ!」


ファイルに指を指し、友希に言った。


友希は指を指したファイルを覗き込み、手に取った。


「これ、俺達…か?やっぱりあの写真俺達だったんだ。」


次のページをめくると、霊子のページが出てきた。


霊子の顔写真に、赤いインクでバツが書かれている。


下には詳細と書かれた枠に説明があった。


白別世天高等学校。


死死森霊子=神守零子。


年齢18歳。


性別…女。


死亡理由。


屋上から落ちて死傷。


生徒の証言では突き落とされたと判明。


犯人は不明。


警察も動く自体になったが、目撃証言が曖昧な為、捜査は打ち切り事故として処理された。


神守零子の両親は抗議に来るもの、学校は否定。


担任は吉沢健。


1800年の出来事。


と書かれていた。


正木は受け止め切れず、友希に言った。


「これ、200年前の出来事だよなぁ。


霊子も殺されてる。


俺らのクラスに殺人犯がいるって事だよな?」


友希も何か話してないと、気が狂いそうになっていた。


「もし今、この学校で霊子が復讐してるとしたら、クラス全員を殺すつもりなんじゃないか?」


正木は全身が震えた。


「じゃあ、突き落とした犯人は誰何だ?霊子の本名が神守零子ってやっぱりおかしいよなぁ?…そもそも死死森霊子って不気味な名前自体がおかしくないか?何で今まで不思議に思わなかったんだ?」

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