【い】

 痛いほど想い

 辛いほど深く

 もどかしいほどささやかに


 誰かを想うとき

 想えば想うほど

 何も出来ないまま想いだけが膨らみ

 大きくなり過ぎたそれは

 とたんにぱちんと弾けて


 びっくりしたような相手の

 その瞳にそれでも映ることが出来た

 それだけで満足?


 狂おしいほど剥き出しの感情を

 本当はもっと丁寧に扱いたいと

 一つずつ順番に見せたかったのにと


 あとの祭りだけれど


 いといけな若さが生み出す

 未熟そのもの

 恥ずかしくて悶えて息絶えてしまいたい


 でも気が付いて

 裸足が本当の意味で似合うのは

 そう長い時間じゃない



 恋はまさにここから。




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