私は会話をする!

 舞台で対談って形だけど舞台に向かうと既に席には4人の獣人が座っていた...狐耳、犬耳、牛角...最後の子はなんだ...?よく分かんないや

 ただ狐耳の子は少し見覚えがあった、この子もミツキと似ていてもしミツキが私と同い年ならこれくらいの子なんだろうな、なんて思ったりした、可愛いです


 「...もう集まってる...お早い事で...」

 「といっても私はあんまり喋る気は無いのでマルガ様とお二方に任せますね!」

 「そんな事言ったら俺達だってあんまり喋る気は無いぞ?お姫様にお任せだ」

 「私は一応喋る気はあるけど...先導してくれるならありがたく乗っからせていただく...」

 「...結局私が喋るのね...別にいいけど...」


 私達が付くと相手方も立ち上がり握手を求めてきた、私の目の前に居たのは狐耳の子だ、可愛い子だからつい笑顔を浮かべてしまう 私が笑顔だからか相手は照れた顔で私から目を逸らした、可愛い


 「初めまして、マルガ・ルクロンです」

 「知っています...ソウナ・ベスティアです...!」

 「ベスティア...王女?」

 「はい、昨年姉に変わり王位を継承権を譲り受けました」

 「...姉?...姉ってもしかして」

 「その話はこの交流会が終わった後にしましょう、私も話したい事があります」

 「...ふーん?」


 なんて握手しながら話していたら皆も握手と自己紹介を終えたみたいだ、さぁ対談の始まりだ、難しい話をする気はさらさら無いけどね、といってもする話も何も決めてないけどどうしようかな


 「...そうですね、いきなり集められて話せと言われても何も話せないと思うので私の自己紹介を始めてもいいですか?」


 考えてたらソウナがいきなりそんな事を言いだした、どうしたんだろう?まぁ皆話そうか悩んでたしちょうどいいか 大人しく聞いておこう


 「私の名前はソウナ・ベスティアと言います...といっても最近ベスティアを名乗れるようになりました、理由は...あんまりお伝え出来ないのですが、最初はそういった感じで最近あった事を伝えませんか?」

 「それはいいですね...では私の名前はマルガ・ルクロンと言います、そうですね...最近あった事...特に何も無いんですけど...うーん...本当に特に何もないですね」

 「そうですか...では...きゃっ!?」


 私達が話している途中に会場で大きいな爆発があった 爆弾!?というよりは魔力を感じるからこれは魔法かな? いきなり何があったんだろう?


 「何が...?」

 「分かりません!生徒の皆さんは出来るだけ自力で安全を確保してください!絶対に一人にならないで!固まって動いてください!後会場から出ない様に!」


 先生達も生徒も半分パニックになりながら逃げようとしている 非常にまずい気がするなぁ...ソウナ等の舞台に上がった獣人達もパニックになりながら逃げようとしているし少しでもいいから正気な人が先導して控室とかに固まってくれると凄い嬉しいなぁ...

 私?私は今から犯人を追いかける気満々だよ?せっかくパパとママが頑張って動いてドロシーとかも頑張って作った交流会を壊そうとしている犯人を私が逃がす訳が無いよね?激おこだよ?むかちゃっかだよ?むかちゃっかは古かったか

 そんな事はさておき取りあえず皆を安全な場所に連れて行かないと


 「皆!落ち着いて!爆発が起きたのはまだ一回だけだから!次が来る前に控室とかに固まって避難しておいて!」

 「マルガちゃんはどうするの!」

 「私?私はドロシーとかと一緒に動くから!ルーナちゃんは皆の先導をお願い、絶対に大丈夫だから、安心して」


 犯人を捕まえる事も大事だけど皆が無事な事も大事な事だからこの両方を頑張らないといけないなぁ...ちょっと重荷かもしれないね、頑張るしかないんだけど

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る