第15話

それから、またさっきのところに戻ってみたけど、

ウサギもどきの姿はなかった。

でも、ウサギもどきらしい骨はあった。

やっぱり……。

もう1匹のやつに食べられたのだろう。

……うっっ。


なんとか気を取り直し、近づいてみると、なんか嫌な臭いがした。

骨の中に何か光っている石のようなものがあった。

赤い。

丸い。

手のひらサイズだ。

何か役に立つかもしれないから、拾っておこう。

周りの骨や少しだけ残った肉をどかしてから拾う。

なるべく綺麗にしておく。

あんまり肉とかはついていて欲しくない。

籠に入れておく。

骨は……

やめておこう。

よく分からないけど、とりあえず埋めておく。

自分を襲ってきたけど、なんとなく。

……でも多分こんなことはもうしないだろう。

手は合わせない。

もう1匹のウサギもどきに注意しながら先へ進む。

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