世界への疑問
結局人間が完成に近づくには苦労しないとダメなんだ
嫌な思いも大変な想いもしないとダメなんだ
それをしなかった奴は必ず、人として何か欠ける
当たり前の、常識のように思えることだけど
ねえ誰も疑問には思わないの?
どうして嫌な想いや辛い想いをしなければ
完成に近づけないの?
どうしてそう決められているの?
どうして世界はそうできているの?
自分から望んで生まれたんじゃないのに
苦労を 苦痛を
強いられているんだって
理不尽だと思わないの?
そして
生まれた環境や容姿によって
その苦労や苦痛は増減するの
不公平だと思わないの?
私の道にズルも近道も存在しない
私の前に延々と続く荒野は
いつだって私の足をひっかけて転ばせる
泣いていると
立派な馬にのった誰かが上のほうから
「もっと辛い人もいるのに、そのくらいで泣くのか!」
そう詰るの
知らないよ
もっと辛い人がいたからって
私の足の痛みはとれないし
この痛みは私にしかわからないんだ
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