替えのきく私
駅のホームで
灰色の空から落ちてくる雫を見上げて
冷たい空気に震えたあの時と今は何が違うの
相変わらず同じようなことに絶望してるし
他人も自分も信じられなくなった分あの頃より酷いんじゃないのかな
他人の甘い言葉なんて信じたら駄目なんだ
あなたじゃなきゃダメなの、なんて嘘っぱちだよ
この世に、私じゃなかったら駄目だった事なんて何もないんだから
私の替えはいくらでも利くんだよ
地面を這う無数の蟻と一緒
女王アリや羽アリでもなきゃ区別がつかない
あなたにしか頼めないんだ、なんて
甘い言葉であり便利な言葉なんだ
細かく細かく見てごらん
「こんな言葉一つでここまでの事をやってくれるちょろいあなただもん」
って気持ちがかくれてる
この水にとけて流れて消えちゃえばいいのに
私も、あいつも、みんな、全員
どろどろの汚い水も、自然は綺麗に浄化してくれるよ
年月はかかるかもしれないけど、人間なんていなくなれば年月の経過も関係ない
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