236,愛知県の二川駅!
「ということで、やって来ました
浜名湖佐久米駅から天竜浜名湖鉄道の終点、
駅舎を出ると、自動車1台いない小さなロータリー、自転車ぎっしりの駐輪場、飲料販売機、線路に沿って川が流れている。天下の大動脈、東海道線の駅前でありながらコンビニや飲食店、その他店舗は見当たらない、開けた住宅地のようだ。
歩道には動物を模った石像がぽつぽつと設置されている。
「やあゴリラさん、何か悩みごとかい? そうかそうか、生きるってなかなか思い通りにいかないよね、いじけちゃう日もある。私も空元気で頑張ってるから、どうか幸せな生涯を送っておくれ」
体育座りを少し崩したようなポーズで神妙な面持ちのゴリラさん。似たような構図を小田原の旧星崎記念館でも見た。
生き方や幸せについて考えながらとぼとぼ歩いて歩道橋上から幹線道路を見渡すと、近くにラーメン店や動物病院などが見えた。鉄道より自動車の利用者が多い地域に見られる特徴。敢えて神奈川県で雰囲気の近い駅を挙げるならば、相模線の
歩道橋を渡りきると再び閑静な住宅地。小川を渡るとすぐ、目的の施設の門が現れた。二川駅からゆっくり歩いて7分ほど。ここに至るまで擦れ違った人の数は、幹線道路の自動車を除きゼロ。
「グオオオオオオ!!」
門に近付くと、どこからか動物の鳴き声が聴こえてきた。ゾウかライオンか、とかくネコやイヌではない、遭遇したらヤバいヤツの鳴き声。フルーツドカ食いの私は特に栄養価が高く、肉食動物にとっては恰好のエサ。肉食動物は直接は草を食べないけれど、草食動物を食べて血液中に含まれる植物の栄養素を摂取している。フルーツの香りがする夢のような女子、大ピンチ!
「アカン、ライオンが脱走してる!」
「地震のときのデマかよ」
「あ、あそこ!」
つぐピヨが高い柵の上を指差すと、そこには館内放送用のスタンダードなスピーカー!
「なんだスピーカーかあ、血中にフルーツの成分を多く含んでるから食べられちゃうかと思ったよ」
「つぐみ、食に困ったら沙希を食うか。コイツなら素手で仕留められる」
「カニバリズムかあ、迷うなあ」
「迷う必要はないよつぐピヨ、日本にはフードロスが山ほどある。たとえ天変地異があっても余計な殺生は不要な国だよ」
私が共食いされそうになったところで、豊橋の1日6百円施設を楽しむぞい!
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