第3話





3、飛び込み営業


森さんの運転するボンゴに6人乗り出発!

今日のエリアは自分が生まれ育つた街、門司だ。

久しぶりに訪れる門司も、懐かしさを感じる余裕もなく、借りて来た猫状態だ。

森さんは「今日は自分に付いて来て、見て勉強してね!」

「はーい」

期待と不安な雰囲気の中、車の中では先程の緊張した事務所の雰囲気はなく1人、小泉今日子の渚のハイカラ人魚を歌って、周りも彼の歌に乗り乗りで彼に合わせて、♪渚のハイカラ人魚…♪ズッキン♪ドッキン☆と乗っていてる。

なごましてる彼は、(伊達さん20歳アゴが出て、しゃくれてる。

常に笑いの中心にいる人で、のちに、良い意味悪い意味でも大親友になる先輩だ)

高橋君も歌っていいよー。

急な無茶振り…付いて行けないし。

しかし何か早く溶け込みそうな人達。

エリアの門司に着き、森さんと行動!

生まれ育った街はやっぱり、懐かしい。

さぁースタートだ!

飛び込み。一軒一軒チャイムを鳴らし家の人が出てきたら、森さんの持ち前のトークが炸裂!

言い忘れてましたが昭和堂の営業内容は本を飛び込みで売る。

本屋に置いてない百科事典37万円、日本の芸術45万、ピクチャーワールド17万、その他いろいろ。全て高額な全巻物である。

先程の目標ポイントは、1万につき1Pって事だった。

森さんいわく、1日100件回って話しを聞いてくれる人は5人程度その中で契約を結べる人は1人いるかどうか。

だから件数かせぎ無理なら直ぐに諦める。

これ鉄則、『明日から1人で回るから頑張ってよ〜』だって。

無理に決まってる!

今日、森さんは自分と一緒に回ってくれたので売り上げは、0だった。

集合時間の16時、皆んな集まり事務所に帰った。

森さんは、白板の前に立ち、

『すみません。森、売り上げ0です。明日頑張ります』

少し森さんに悪い気がした。そして、皆んな0が続く。しかし、1人『屋成37P目標の50Pには達成できませんでしたが百科事典売り上げました』周りから、おめでとうの拍手喝采。

凄い、37万の百科辞典なんか買う人いるんだ…

関心しながらも、なかなか売り上げるのは難しいみたいだ。


のちに遅れてBチームが帰ってきて荒井さんが日本の芸術45万を売り上げていた。

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