第49話 共通の敵
私にはあまり友達はいません。
ですが、とても頼りにしている先輩や、気の合う仕事仲間や、人物的に魅力があり、語り合いたいと思うような知り合いはたくさんいます。
職場で知り合った仲間とはその仕事から離れてしまうと、疎遠になりがちですが、なんとなく何年も時々近況を報告し合う人が何人かいます。
ある人とは月に1度、居酒屋で3時間4時間、途切れることなく話が弾む充実した時間を過ごすのが恒例でしたが、コロナの影響で、3月から会えていません。
先日、久しぶりに電話で話し、思ったより長電話になってしまいました。
「ごめんね、うるさかった?」と、一応あの人に気遣いの声をかけると
「べつに。聞こえてないよ」と。
「久しぶりに話したから話しがいっぱいだったんだ。○○さんとは年齢も近いし、出身地も同じだから、何かと考え方が合うんだよね〜、不思議なご縁だなぁと思うんだよ」とあの人になんとなく話してみたら
「結びつきが強いのは共通の敵がいるからでしょ」と返ってきましたよ。 むむ。
たしかにね、私達の盛り上がってる話しの内容は、ほとんどが仕事絡みの愚痴や管理者の悪口ですけどねっ!
私の交友関係を、そんなふうに言わないでよ! しっつれ〜しちゃうわっ、ぷんぷん。
…、ていうか、
オメー、聞いてんじゃん。
電話の内容聞いてんじゃん。
何が「聞こえてないよ」だよ。
あ〜早く居酒屋で、あいつの悪口を思う存分発散したい!!!!! ハイボールすすんじゃうな!!
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