第11話 理想の一台
ここまで僕の与太話を読んでくれて、ありがとう。この第11話をもって『沙魚人の問わず語り』は最終話となる。『クッチョロ!!』とか書いているくせにイタリアンバイクの話はないのか?と言われるかも知れないが、僕のバイクライフの中でイタリアンバイクはまだ終わっていないので書きづらいというか書けないこともあるのだ。
色々なバイクやクルマに乗ってきた訳だが、結局このクルマ(バイク)カッコいいじゃんというミーハー心とこいつははどんな乗り味なんだろう?という好奇心と世の中で一番自分に合う一台に巡り会いたいという気持ちであれこれ乗り換えてたような気がする。それは理想の女性を探すようなものだったかも知れないね。
結局、一台のクルマやバイクで全てを間に合わすことはできないと気付き、複数の乗り物を所有することになった訳だが、それすなわちハーレムみたいなものなのかも知れない。歳を重ねるに連れて、クルマを複数は維持できないとか、オフロードバイクはいらないとか、高速道路をひたすら走るツーリングはしないとか、大きくて重いバイクを取り回すのはメンドくさいとか、車検のあるバイクはお金がかかるからイヤだとかで絞れてきた訳だが、たぶん小さくて旧いイタリアンバイクが一番自分の性に合っていたのが大きいのだろう。
全て自分でやるという乗り物趣味の人もたくさんいるが、僕にとって、それは不可能なことで、どうしてもショップや仲間の助けを得なければならない。趣味の世界位、煩わしい人間関係から逃れたいという人もいるだろうが、旧車趣味においては結局、人間関係が大事なのだと僕は考えている。
(沙魚人の問わず語り 完)
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