<注コンテスト非応募>巡り会う――俳句

いすみ 静江

課題

第1話 第一回  三月 

『第一回  二〇〇四年三月上旬』


愛犬や鳩のかげ舞ふ日向ぼこ


あいけんやはとのかげまうひなたぼこ

2002/03/05


飼い主と愛犬と共にする日向ぼっこ。

公園には鳩が舞い、影を落とす。

日向ぼっこをしているのは愛犬の方である。

我が家の愛犬は、

志惟七(しいな)と言うミニチュアダックスフントであるが、

柴犬をイメージしている。


◇◇◇


早天や愛妻の煮る寒卵


そうてんやあいさいのにるかんたまご

2002/03/05


明け方から愛する夫の為に厨事をする妻。

献立は夫の体を気遣って栄養のある寒卵を使ったものだ。


◇◇◇


梔子や祖母の想ひ出無垢の布


くちなしやそぼのおもいでむくのきれ

2002/03/05


梔子の花は白い。

祖母の想い出の着られなかった嫁入りする時に着る服も白無垢。

今はもうその祖母も亡くなっており、

白無垢さえも想い出の中。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る