第128話 話しは飛ぶが、齢九二歳の昭和の昔話……。(30)

「(う~ん、戦後直ぐの頃の時代、街の様子、暮らしも含めるのか……)」


 隣の御老体の話し、説明を聞いた家のおじさんは、自身の脳裏で、こんな事を思う。思えばね。


「(戦時中なら無いにしても。戦後のGHQ統治下時代の焼け野原の街、【進駐軍】が居た頃の時代、闇市などでは、女性が攫われる。と、いうか? 一人で若い女性が歩行していれば暗い闇へと連れ込まれると言うことはあったかも知れない? と、いうか? 遭ったと思う)」と。


 家のおじさんは自身の脳裏で思うのだよ。


「おじさん?」


「ん? 何だ?」


「ドラマや映画などで、終戦後の日本の街などで、女性が【進駐軍】の兵士達から強姦、凌辱行為に遭うといったシーンを見るのだが。それって? 本当に遭ったこと、出来事なのか? おじさん?」


 己の頭の中で色々と思案……。大東亜戦時下、終戦後の事を自身の今迄見て読みして覚えた知識で創造をしながら思案、模索をしていた家のおじさんなのだが、これも本当の話しなのかは実際にはわからない。疑念があるので、隣の御老体へと訪ねてみたのだ。

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