妊娠物語
秋(空き)時間
第1話:妊娠物語 登場人物紹介 *随時更新!
主人公:猿山サル子
名前は諸般の事情により仮名である。主人公であり、又、この手記の筆者である。目鼻立ちのくっきりしたなかなかの美人であり、かなりのナイスバディでもある。頭も良く大学は某一流大学卒。しかし学生時代から、会社勤めを始めるまでかなり奔放な生活をしていたらしい。男のタイプは、速水もこみちのような背の高い軽薄な男だった。ある夜の公園で全身真っ黒で毛だらけの男と恋に落ち、そのまま妊娠してしまう。生まれも育ちも完璧な彼女の唯一の欠点は、思い込みが激し過ぎる所である。一旦こうと決めたら絶対に翻さない。どう具体的な事実を言っても聞かないのである。しかし彼女のかたくなさがこの物語を産んだのであるから、全く人生とは皮肉に出来ているものだ。
※全編登場
ダーリン
毛だらけで全身真っ黒な生き物である。この生き物はある動物に非常によく似ていて、指が異常に長く、言葉は我々日本人には理解出来ない。いや言葉ではなくてただの鳴き声だという意見がある。実は動物園から逃げ出した猿じゃないかと言う報告もある。生き物は興奮すると全身の毛を逆立てウキーッと吠え、暴れる。いつも裸であるが、全く恥ずかしくないようだ。一応直立歩行で歩くことが出来、道具を使って火を起こすことができる。バナナが大好きで、お腹がすくと平気で近くのスーパーから盗む。この生き物と主人公の猿山サル子が出会ったのは都内の大きな公園である。サル子によれば日本で人種差別をうけてやさぐれていたらしい生き物はサル子とこの公園で出会いそのまま結ばれてしまう。その後サル子にバッグに入れられたり、檻にに閉じ込められたりしたのが苦痛になったのか、ある日突然家出してしまう。
※ほぼ全編登場
サルコのパパ
サル子の手記で冷酷な人種差別主義者と罵倒されているが、そんな馬鹿げた事はない。基本的に真面目な男である。多少頑固ものであるが、それは家族を守る家長としての責任があるからなのだろう。一種の階級主義者であるが決して人種差別主義者などではない。サル子に親子の縁を切られたが、その後も毛だらけで全身真っ黒な生き物の子供を妊娠したサル子を心配して、サル子を更生させよう説得を試みたが見事に失敗した。
サル子のママ
猿山サル子とその弟の母。某企業グループの創業者一族の令嬢であった。銀行員と結婚し、その後猿山サル子と長男を出産する。いかにもブルジョワの夫人だが、お嬢様育ちのせいか、かなりの天然ボケである。つまり猿山サル子は、この天然ボケの母と、頑固者の父の遺伝子をついでいるわけである。しかし彼女は娘想いの優しい母であり、夫と娘が対立したときも、間に入って何度も説得をしている。
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