ながくらさゆき短編集
ながくらさゆき
恋愛
愛してくれてありがとう
「みっともないって言われてさ」
みんな見た目を気にするから仕方ないわ。
私はもうあなたとは不釣り合いなのよ。
新しい子と仲良くね。
「今までありがとう」
こちらこそ。
愛してくれてありがとう。
私も昔はキレイだったのにね。
初めて会ったのはあなたが就職した時ね。
ずっとフリーターだったけど、やっと正社員になれたのよね。
初めてボーナスというものをもらって、ウキウキしてお店に来た。
その日私は出会ったの。
初々しいあなた可愛かったわ。
私も若くてキラキラしてたでしょう。
新しい子もボロボロにされるんでしょうね。
大変ね。
「気に入ってたんだけどな、この財布。
名残惜しいなあ。」
もうあちこち穴が開いてボロボロよ。
こんなに使ってもらって私も本望よ。
さよなら。
完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます