第15話
スマホゲームは無(理のない)課金がモットーの僕としては来週にイベントを控え今のうちに宝石ををため貯めていたいのに目の前には三次元の弟イケメン。
『何かありました?』
若干、涙目の弟氏のツッコミは早い。
「何で、敬語なのさ!」
『何カアリマシタカ?』
「ふざけないで聞いてよ!兄さん!」
ふざけたくなるのは兄心です。長男の性(意味深)です。
弟氏の話を要約するとこうだ。ホームページを始めSNS、動画配信サービスを通じて市の魅力や情報を配信している。そこにあるのが‹市民の声›という市民からの質問やご意見である。もちろん、市のことを考えた質問・意見がある一方でなんの需要があるのか全く理解できないご意見まで幅広く利用されている。
この‹市民の声›は各部署にて質問・意見を振り分けて対応し見解や改善案を述べるものになっている。そこに届いた一通のメッセージが今回の弟の悩みの種となっているようだ。
『どんな内容さ?』
「地元の女子高生からなんだけど将来芸能人になりたい。けど、こんな田舎からじゃ芸能人になれない。なんとかしてくれって内容、、、なんだけど」
弟氏が徐々に小声になるのもなんとなくわかる。しかし、がんばれ以外の言葉が出てこない。
「市民の声だから無下にはしたくないんだ!兄ちゃん!!一緒に考えてよ!!!」
弟氏。今兄ちゃんのゲームの時間を無下にしている自覚はないのね。
市民の為、この言葉は弟をやる気にさせるには充分な材料である。そしてまた始まるわけだ、市民の為の兄弟会議が
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