第13話
システムを売り出す。
イメージで言うとコンビニのフランチャイルズみたいなものかな。今回のシステムはコンビニと比較するともう少し柔軟かもしれないけど。原子力発電所のシステムをアメリカが日本に売り込んだ時と同じように、、、かたいか
システム自体が全くの真新しいものではない。今まで何人もの方々が考えた、試した試みたその結果に新しい技術を足し算しただけのものだから。
新しい技術というのは人々の生活を豊かにするためのものだ。
今回の問題も元々は土地の管理者の高齢化などにより土地管理が難しくなったことより土地の放置が始まり、繁殖力の強い竹林が拡大したことが原因であった。これに加えて農作物に影響をおこす獣害被害について、これまでの先人の作り上げてきたシステムを今回バージョンアップしたのがこのシステムだ。
『実際にこのシステムを試験的にでも取り入れてみれば、新たなる問題点が出現する可能性がある。その時の為に現場をしっかり把握できる地域のリーダーや人材の育成をしておくことで新たな問題に対してブラッシュアップした新しいシステムを作り出すことができる。』
「1ついいかな?」
弟氏。はい!どうぞ
「システム化と最終的にシステムの販売による収益についてはよくわっかたんだけど。」
弟氏が問題とするのは、竹の伐採についてイベント化して行う点だ。
『確かにイベントだからヒトが集まるとは限らない。しかし、元々地域に根付いた文化が助けてくれる。大きなことを言えばフランスのブルゴーニュ地方でも収穫の時はボランティアや雇われた人々でブドウ畑はごった返す。そこに至るためのイベントとなれば確かに企画力次第になる部分があると思うがフランスでは立派に文化としている。文化は勝手に育たない、育てないといけない。』
「他には高齢者に働いてもらうところも問題がある。怪我でもしたら大変だよ。」
20代の弟氏の高齢者のイメージと医療系勤務の俺との間にはかなりのイメージの差があるようだ。
俺は説いた高齢者が仕事をするメリットをそして、高齢者から仕事を奪うデメリットをだ。一見すると高齢者に仕事をさせることは老人いじめに見えるかもしれないし、確かに働きたくないという高齢者もいる。しかし、世の中には生きがいや楽しみなんてものに無縁でこれまで仕事一筋の頑固者が五万といる。そんな高齢者に生きがいや楽しみをこれから見つけろというのは中々横暴だ。それができずに引きこもりになる高齢者もいる。
『もちろん、できることをさせる。腕が動けば腕を動かせせばいい。口が達者なら口を出せばいい。ノコギリやカマ、イノシシ狩りに鉄砲を持たせる気は元々ない。というより鉄砲だけは使わせない。』
「なんで?鉄砲は使わせないの?」
狩猟中の鉄砲による事故は後を絶たない。だから鉄砲ではなく罠に限定したシステムを考えた。あとは動物愛護なんとかが猟銃をよく思わないなんて意見もよく聞く。街中にクマが出てクマを射殺したら抗議が来たなんて話しも聞いた。だから、罠を使ってイノシシやシカを捕まえて流通網を強化することで無駄な命にしたくない。
人間にも動物にも尊厳ある最後を
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