第11話
ここまでが罠の設置と活用法の案だ。
「これが兄さんの言うシステム?」
小首をかしげる弟氏、、、、、、、ご褒美です。
『これは、獣害対策でこれまでの狩猟方法を改良しただけだ』
そうこれは、どうすればイノシシやシカの捕獲が楽になるかを考えただけである。もちろん、獣害被害が減れば農業の被害額が減るというメリットはあるが、新たな予算は生まれない。
そのためのシステム作りである。
もちろん、新たな予算の源はイノシシとシカ肉である。現状では捕獲したことを証明するために写真を撮り、イノシシやシカ肉は運ぶのが面倒なのでそのまま山に埋めてしまうこともある。
であれは、流通網の強化である。現在、ジビエに関心のある地方、企業は多くジビエ肉の流通は足りていない。そのためにブロックチェーンにて市場流通を行う。実際は肉以外にも皮、骨など求めている企業もある。
ブロックチェーンを使うことで製品の安全性を証明し流通の過程を明確にする。もう1つブロックチェーンの仕組みとして自立分散型の管理を行うことで例えば、北海道、関東、関西、九州の垣根を飛び越えた在庫の管理が可能となる。小さなコミュニティーではなく仕組み上は日本全国で収益を分け与えることが可能である。
「このシステムは分かるし収益までの流れもわかるけど、これって他の自治体ですでに取り組まれているんじゃないの?」
『そう、IoTの技術についてはyoutubeで芸能人の解説を見て閃いたものだけど基本的には他の自治体で行われている取り組み方を見直しただけのものだ。しかし、これを各々に事業化できればつまり、システム自体を売り物にできる。』
システムを売り物にできる。具体的に言うと獣害被害を減らすことは害獣駆除事業として事業展開のノウハウを販売できる。そのためには、商品としてIoTを搭載した罠は商品として販売ができる。現にIoTを搭載した子ども用の靴や冷蔵庫が売ってる時代だから販売可能であることは言うまでもない。
そして、ジビエ肉の販売を目的として食肉販売業と少なくとも3つ以上の事業展開が可能である。あとは、民間と協力してでも民間に完全委託してでも何でも構わない。弟氏はシステムを作る側でシステムを使うのはまた別の話だから。
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