第二章 遺跡を発掘せよ

ストーンサークル

' カボチャ頭 ' は最近になりこの世界に現れ始めた ' 妖魔 ' である。


厳密に言うとこの ' カボチャ頭 ' なる者達が、本当に ' 妖魔 ' といっていい存在なのかはまだよく分かっていない。


そもそも、' 妖魔 ' なる者が何者なのかさえ分かってはいなかったのであるが......。



ドゴリコ王国のそばには、ストーンサークルがあった。石を輪っか状に並べた遺跡であるが、そのストーンサークルは超古代においてアハナシバ人が造ったものであると言い伝えられている。


超古代の伝承が未だに残っているのは、ドゴリコ王家がそのアハナシバ人の末裔だと言われているためである。


さて、そのストーンサークルであるが、夜になると ' カボチャ頭 ' 達がそのストーンサークルに少なくとも数十体は集まり、祈りを捧げているというのである。


ストーンサークルへ向かう彼らの姿は真に異様なものであった。


そして、ストーンサークルに向かい、夜中じゅう口から例の「ィィィィィィィィ」という奇怪な音を発し続けているという。



***



まさか、あの兵士が ' カボチャ頭 ' だったとは!〈幼女〉朝顔はそれには驚いていた。


王都の中心、しかも王宮の目の前に ' 妖魔 ' が現れるなんてことは信じられないことであった。


「こんなところまでにも、' 妖魔 ' が出るなんてな。どうかしてるぜ。」と〈紫スライム〉サツマイモは言った。


「そうだな、あたいも驚いたよ。」



朝顔とサツマイモがそんな会話を交わしていると、別の兵士が近寄ってきて、


「王様が至急"オートバイ"を発掘してこいとのご命令だ。」と言った。


「王様のご命令?あたいはもう騙されないよ!お前も ' カボチャ頭 ' だな!」


〈幼女〉朝顔は、その兵士に疑いの眼差しを向けた。

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