真事の雑談 ～雑記ざくざく。「こんなんありました!!」～

★☆まえがき☆★

　読者の皆様はじめまして、あるいはお久しぶりのコンチヤス。

　おそらく日本で一番実話怪談を蒐集・発表しているアマチュア作家。松岡真事でございます。

　このカクヨム様で実話怪談アマ作家としてデビューさせて頂き（それはデビューですらないんじゃないかというツッコミはともかく）、その後はアルファポリス様で百物語を完成させたりして、実話マニアの方々にそれなり以上のご愛顧を賜っております。

　さて、今回。

　恥ずかしながら そんな松岡、カクヨム様に帰って参りました!!

　SNSを通じて幾多の作家様とお話を交わした末、「カクヨムも変わったよ～」というお話を聞いて興味が再燃したのと。２作品を発表した後、長らくアカウントのみの在籍になっていたのをひたすら申し訳なく思ったのが主な理由です。

　久々にレビューなども書かせて頂いたのですが･･･　自分が以前使っていたカクヨムと比べて、けっこう進歩したものだなぁと感嘆することしきりでありました。

　このステージで、新たな作品を発表してみたい。

　よぅし。ならばここで、得意の実話怪談新シリーズを、いっちょぶちまけてやろうじゃねぇか！

　･･･とも切に思ったのですが。それは何とも儚くかないませんでした。

　何故ならば。実話怪談は『実話』であるが故、『取材』がないと成り立たないから、なのです。

　そして、更にそれからふるいに掛け洗練させる形になるため――ただいまアルファポリス様で連載している新たな百物語シリーズを進めるのに、手一杯な状況であるからなのです。

　――そんでも。何か発表するに値する隠し球は無いものか･･･

　と、ワタクシ。しばし中身に乏しき頭をウンウン唸って傾けた挙げ句、「これはどうか」というひとつのアイディアが奇跡的に閃きましたわけなのです。

　･･･そう言えば、怪談の取材ってわりと、副次的に怪談に関係ない話題が聞けるよな～

　何気ない日常話とか。ちょっとレアだけど日常の範囲を超えない話とか。

　ほろりとさせる話とか、腹の立つような話とか、怪談には達しないけど何か不思議な話とか･･･

　それを発表してみてはどうか？と。そう考えたわけです。

　自慢ではありませんが、この松岡、かなりのメモ魔です。

　怪談取材の席では、怪談に直接関係のない話題もすべて、愛用のpomera DM200に余すところなく打ち込んでおります。

　それを発表するチャンスが巡ってきたというわけなのでして。

　キッパリ言わせて貰いますと、今回の松岡作品は「怪談ではありません」!!

　怪談を聞こうと思って、たまたま予期せず耳にしてしまった―― 〝何気ないほのかな日常の断片〟を、400字以内のあっさり風味で羅列したものであります。

　怪談取材というのは「人と交わる」作業です。

　だからこういう、『人間臭い』お話の数々が、計らずも 数多く耳にできるわけなのです。

　ああ、こういうの確かにあるある！

　･･･え、こんなのが日常な人とか居るワケ?!

　信じられないけど･･･　何かソレ、わかるなぁ～！

　――そういう読後感を抱いて頂ければ、執筆者冥利に尽きます。

　私はそれほど理想主義者ではないので、「人間Aと人間Bは絶対にわかり合えない存在である」という数学の定理みたいな持論を常に抱いております。

　でも、べらぼうに多くの怪談や雑談を直に取材していると、「もしかしてこの話を深いレベルで共有出来る人間って、思った以上にたくさん居るのかも知れない」と確信的に感じてしまうことが多々あるのも事実なのです。

　「怪談」の場合は、予想通りかなり多くの方に共感して頂きました。

　では、「雑談」は――??

　皆様、能書きが長くなりましたが、どうかリラックスも過ぎるくらいリラックスした気持ちでお読み下さりませ。

　たぶん、多くの話が、毒にも薬にもなりません。

　話し手の方々すら、そう思いながら語ってくれたものがほとんどです。

　でもそんな話こそが、

　実は本当に語り継ぐべき話なのかも――

　――それでは、ごゆるりとどうぞ!!!