母の半分がなくなった

第115話12月21日破綻ライン

鍵、なくす

ビデオカメラ、落とす

入金金額のメモ、持たずに銀行にいく

俺らしくない行動ばかり

これまで一度もしたことのないことを１日でこれだけ

かなり参っている

体力よりもメンタル

今後、どこまで下方修正していくことになるのか

母が退院した後

どういう生活になるのか

以前通りなど期待はしていない

そういうのではなくて

俺がいない間はどうするか

ヘルパーさんいれ続けられるほどの経済力はない

食事は

俺が料理するとして、

その時間がとれるのか

ちゃんとしたものを出せるのか

買い物はどうする

近場で買うとことごとく割高

足がないから遠出はできない

割高なスーパーで済ますと、金が足りない

生活費が上がる

これまでの切り詰めた生活でもギリギリだった

銀行処理のタイミングを間違うとガスや電気、電話が止まってしまう日々だった

入院費もある

介護用に住宅改修

破綻ラインの真上で暮らしていた

ついに向こう側に落ちてしまうわけだ

母がどこまで回復するか

実際、それほど期待できそうもない

なんとか安全に歩けるというレベル

外で活動、活躍してきた母が

１日なにもしないで過ごすという危険性

つまり認知症

もしくは鬱

すでにその兆候がみえているというのに

そんな状態では仕事もままならない

介護疲れで殺人

自殺

心中

その心理が、こんなに理解できるようになるとは

お腹がいたい