イラク共和国〜文明の故地、メソポタミア〜(西アジア)
基礎データ
国名 イラク共和国
面積 約43.83万平方キロメートル(日本の約1.2倍)(2017年)
人口 約3,843万人(2018年)
首都 バグダッド
通貨 新イラク・ディナール
言語 アラビア語 クルド語
宗教 イスラム教(シーア派が多数)
各目GDP順位 51位
一人当たりの各目GDP順位 96位
平和度指数ランキング 161位
・概略
中東と呼ばれる地域の東端、サウジアラビアとイランとトルコの間に角度を持つ。チグリス・ユーフラテスの歴史的河川を有する。国名はアラビア語で「豊かな過去を持つ国」の意。しかし語源は諸説ある。
・歴史
人類最初の文明と名高い、メソポタミア文明の発祥地。その後はローマ帝国、ペルシア帝国の争奪戦が繰り広げられ、中世にはイスラーム勢力に征服される。現首都バグダードはアッバース朝の建設した首都であった。その後はオスマン帝国、大英帝国の支配を受け、1932年にファイサルの下独立する。このファイサルはアラビアのロレンスに登場するあのファイサルだ、第一次世界大戦時、英国に支援されて起こしたオスマン帝国に対する反乱の指導者である。
その後は共和制に移行するも、国内では少数派であったはずのスンニ派が政権を掌握。アメリカの侵攻を受けて、シーア派の政権が誕生し現在に至る。しかし内情はスンナ派政権の頃よりも悪化しているとも。
・経済
石油埋蔵量世界五位(2020)である。しかし通貨であるイラク・ディナールはジンバブエ、ソマリア、ベネズエラ、北朝鮮の通貨と比肩する価値と言われるほどで、芳しい経済状況ではない。典型的な石油モノカルチャー経済であるため、新規産業の開発も急がれる。
・軍事
兵役は18歳~40歳までの志願制である。兵力は約21万人(2016年)だ。その他、米軍を中心と多国籍軍が駐留して治安維持にあたっている。総合してイラク治安部隊とも。
特徴としては東側諸国製の旧式装備に、不自然な形で加えられた西側の最新鋭装備である。明らかに途上国向けではない燃費のM1A1エイブラムス戦車を保有してはいるものの、それを支えるだけの兵站能力がなく、稼働率が低い。そのため結局はローコスト兵器へと回帰しつつあり、事実そのおかげで強力になっている。
空軍もF-16戦闘機に加え、ロシア製攻撃機も購入するなど、東西に捉われない戦力構成となっている。
(装備の互換性や補給面での負担を考えると私的には心配)
・その他
国旗の汎アラブ色は全体で「アラブは一つ」を表す。中央の文字は「アッラー・アクバル」、つまり神は偉大なりという意味だ。
因みに独裁者で知られるフサイン大統領は小説家であったらしく、匿名で発表された「王様と愛人」はベストセラーになったとか。
✳︎本項目の情報はアメリカ由来が多いということをご留意されたし。
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