世界線

 例えばさ、僕らの世界線は1つなのかな。


 もし本当にパラレルワールドが存在するとして、それは果たして本当に平行世界なのかね。


 人間てのはありとあらゆる場面で選択し続けるじゃないか。 仮に、すべての選択枝が2択であるとして、今この世界線では、先に出てきた選択肢をいついかなる時も選ぶとする。そのときさ、分岐の分岐のさらに分岐の果てはすべてにおいて後者を取っていることにならない?


 その世界線の僕は果たして僕と言えるのかな。価値観や考え方なんてもん、この世界の僕とは全く異なるんじゃないかい? でも、きっとそっちの世界の僕は僕であると認識してるんだ。


 まあ、詰まるところ世界線の異なる僕を突き合わせないことには分からないってことだね。それにこの世界線がパラレルワールドでは無いとは言いきれないしね。

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