陰陽師・忍者・侍 異世界に立つ 黒銘菓短編集79弾

黒銘菓(クロメイカ/kuromeika)

3人

木々の合間を走る三人の人が居た。










「前方から三匹。来ました。」


水干姿の優男が目を瞑って言う。


「では、拙者が足止め致す。侍殿は止めを!」


仮面をつけた忍者が言う。


「おうょ!真っ二つにしてやるぜ!」


刀を差した侍がそう言った。






目の前から黒い靄に身を包んだ妖怪変化が三匹、走って来る。


「「「“#$%&%$!”%&%$%“$%&$%&”$“$”!!!」」」






「では……忍法『蜘蛛縛り』」


忍者が何かを投げる素振りをした。


次の瞬間、妖怪達の足が止まる。


「おっしゃぁ!『兜割り』!」


侍が抜刀すると、三匹に向けて刀を横薙ぎにした。








バシュゥゥゥゥ!


切り裂かれた………と思ったら黒い靄が霧散し、さっき迄妖怪が居た場所には狼が三匹、倒れていた。






「ウッシ、討伐!」


「お見事。では…拙者は糸を解くでござる。」


「次は………あちらに気配が有ります。お願いします。」














陰陽師と忍者と侍が怪物退治をしていた。


それはおかしなことだが、別に大した問題では無い。




問題は…………










「「「異世界とは妙な場所ですね(でござるな)(だなぁ)」」」












三人が怪物退治していた場所は、『異世界』だった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る