【雨の向こう側】

 ふわふわと綿菓子のように

 柔らかい雨が降る


 雨の日は濡れてしまうから

 空を見上げない


 傘の上はどんな空になっているのか

 誰も見ていない


 雨の向こう側には

 雲があって

 雲の向こう側には

 太陽が千切れるほど光を振りまいている


 君は知っているか?

 気付ているか?


 忘れられた場所から

 輝きを放ち続ける

 燃える炎の在処を


 うつむく必要はない

 悲しむ必要はない


 雨の向こう側には

 あなたを包み込む

 まばゆい光が待機しているのだから

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