婚約破棄された者だけが習得できてしまう婚約覇気。それを使った無敵の拳、婚約覇拳。 私はそんな世紀末伝説欲しくない!ありふれた幸せが欲しいの! 黒銘菓短編集78弾

黒銘菓(クロメイカ/kuromeika)

事の始まり

「ごめん…君とは一緒になれないんだ。」


意識が遠退く前、最後に聞いた言葉だった。


どうして?私をどうして捨てたの?


そんな事を考えていた…檻の中で。


「捨てられたんだよオメーは!」


檻の外から聞こえた下卑た男の声。


「どういうことですか⁉捨てられたって!」


「だーかーら!王子は他国の姫君と結婚するからお前が邪魔だったの!『好きに捨てろ』だとよ!お前は始末されるんだ。これからな!」


男は頼んでもいない事まで話す。


「さぁ、じゃぁ相手してもおらおうかよぉ。」


男が檻の鍵を開けて迫る。


「嫌です。何をするんですか⁉」


抵抗するが腕力では勝てない。


「過去の男なんざ忘れさせてやる。」


組み伏されそうになる。


「嫌です、止めて下さい。止めて下さい!」


抵抗賞とした途端、視界が真っ黒になり、








ドン








爆音が聞こえた。


















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る