タイムスリップしたら一度はやってみたい事 黒銘菓短編集62弾

タイムスリップでやってみよう

ひょんな事からタイムスリップの能力を得た男、亀井黒。

彼はタイムスリップ能力を使ってあることを企む。

彼が先ず最初に行ったこと。

それは……

昔流行った服を身に纏った女性。

彼女にしよう。

困惑した表情を作り、

徐々に近付いていき……

トン

後ろから肩を叩かれた女性は、ビクリと体を震わせて振り返った。(さぁ、やるぞ！)

意を決して口を開く。

「す、すみません、今は…今は西暦何年ですか？」

「……はい？」

「今は西暦何年ですか？」

「……へ？」

やってみたい事。『今は西暦何年ですか？』と訊ねる。

これで夢は叶った。

ヒュン

次の時間に跳んだ。

「え？へ？え!?」

後には困惑した女性だけが残った。