誤解は生まれる

「そう言えば、刑部さんって仕事なんですか?」

木戸が問いかける。

「私か?私はしがない公務員だ。」

「自衛官とか?」

「いや、筋トレはただの趣味だ。君こそ職業は何だい?

ドッキリやサプライズが関係する仕事なんて…どんな仕事だか見当もつかない。」

「僕?僕は盗む仕事です。」

それを聞いた刑部の眼が三角になる。

「私の仕事は人の心を盗む仕事。

人を感動させて、あっと言わせて、思いもよらない事を起こすのが僕の仕事です!」


そう言い終えて、二人は東郷を見た。

「「東郷さんの仕事って……何ですか?」」

二人は非常に気になっていた。

自分から一切何も語ろうとしない、この鋭い眼光の男は一体………


「……俺の仕事か?……掃除屋だ。」

「「納得しました。」」

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