タバコとコーヒー、アイスコーヒー
そういえば、コーヒーとはもう随分長い付き合いになる。
中学生の頃、勉強する時にはインスタントコーヒーを飲んでいた記憶があるから、その前からだろう。
豆を挽いた粉から淹れるコーヒーを飲むようになったのは、たぶん高校生の時、友人と入った渋谷の喫茶店のコーヒーが最初だったのではあるまいか。
それ以前にも喫茶店に入ったことは何度もあるが、それが豆をひいて淹れたものだったかはちょっと怪しい気がする。でも、もしかしたらそうだったのかもしれない。
以来、機会があるごとに喫茶店でコーヒーを飲んできたが、格別コーヒーが好きだったというわけではない。
けれど友人とコーヒー専門店で、モカだのキリマンだのと、わかりもしないコーヒーの味を楽しむのも好きだったし、まだ僅かに残っていた名曲喫茶に行って、自分の好きなクラッシック音楽を聴きながらカップを傾けるのもとても楽しかった。
いつしかコーヒーのお供にタバコが加わり、紫煙を燻らせながら飲むコーヒーは、私に最高の癒しを与えてくれたものだ。
仕事帰りに、あるいは休日に、それは欠かせないひと時だった。
ある意味で、30代くらいになって本当に酒の旨さがわかるまでは、私にとってはコーヒーの方がアルコールより遥かに馴染み深かった。言ってみれば、酒の飲み方が、なかなか本当には分からなかったのかもしれない。
だから妻と知り合ったのも喫茶店だし、初めて2人で会ったのも喫茶店、そして未だに喫茶店で向かい合ってコーヒーを飲むことが時々ある。
ま、それはさておき、ちょっと困ったことがひとつある。
それは最近、アイスコーヒーを飲むと、ちょっと、なんだ、その、お腹がゆるくなるのである。
いや、たまたまかもしれない。
たまたまであってほしい。
熱いコーヒーもいいが、もうアイスコーヒーの季節である。
たぶん、たまたまだろう、もう一度、トライしてみようと思う。
この期に及んでアイスコーヒーとおさらばするなんて、そんな夏があってたまるもんかと思う。
ま、何にせよ、タバコはやめざるをえなかったが、まだまだ末長く、コーヒーとは付き合っていきたいというお話、でした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます