第343話 スコちゃんアイラビュー
わが愛しのスコちゃんが「愛するってなあに?」と棚の上からわたくしを見る。
えぇ? 愛ってそりゃあ……
「猫を愛するってどういうこと?」
そりゃあ……ねえ?
見つめてると胸が少し痛くなって、そっとしてないといけないような、せつない気持ちの事よ。
って言ったら……。
「あなたを愛してるわ」
ってスコちゃん……!
でもってスコちゃんは続けた。
「胸が痛くなってそっとしてないといけない気持ちがして、そして気持ち悪いのはどうして?」
え……???
わたくしは目をそらした。
スコちゃんがわたくしを気持ち悪い……?
「それは嫌悪。吐き気がする?」
「する」
わたくしは少し考えるふりをして顔をそむけた。
チラリとみるとスコちゃんがわたくしをじっとじっと見ている。
猫は好きで好きでたまらないけれど、愛猫に気持ち悪がられるほどだったのか……ショックで落ちこむ飼い主でした。
と、ツイートしてるとスコちゃんが足をちょいちょいとつついてくる。
かまえかまえというサイン。
立って追いかけると足によりそってくる。
「気持ち悪いんじゃなかったの???」
スコちゃんはわたくしの足にすりすりしながら、
「気持ち悪いし、オエッてするけど、わたしを愛しているならマシ」
と言って、そのへんをうろちょろするのでした。
なでなでしたり、おもちゃで適当に遊んだりしてたけど、やっぱり愛猫に気持ち悪がられているというのはなんだかなあ。
と、ツイートしてたらスコちゃん、床にトテーンと転がって片脚あげてヘソ天!
おなかをなでたらゴロゴロ。
珍しいわね!
写真を撮りたかったけれど、ケータイを探しているうちにスコちゃんはどこかへ行ってしまった……残念な気持ち。
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