第248話 いやあ、落ちこんだ!

 スコちゃんが、私の方を向いて、



『あんまり好きじゃないことに気づいた……』



 って言うから、てっきり嫌われてたんだと思って、でも大殺界だから仕方ないかと思って!

 カラムーチョと赤城ブラックとラッシーバーをぱかぱか口に入れちゃってから真実を知る。

 スコちゃん、ミャウミャウ(室内飼いネコ用ウェットフード)があまり好きじゃないみたいなんだ。


 なんだ! 私のことじゃないんだ? よ……よかったあぁああ!

 もう、大好きだよスコちゃん! ごはんはもう、モンプチかシーバにしよう! カリカリとカリトロに決めよう! 嫌いなごはんはあげないよー。

 ごめんねごめんね。

 わかってなかったーよー。


 でも、嫌われたんだと思った時の悲しさは、とても言葉にできないものだった。

 私は愛するスコちゃんに嫌われていた……そんなことにも気がつかずに毎日、なでなでして、声をかけて、エサをやって、おもちゃを買って、トイレを掃除し……全部自己満足じゃないの;; うわーん! という事案だったの。

 考えたくないからやけ食いしたけれど、誤解でよかった。


 ミャウミャウが好きでないなら、ごちそう鯛もぜいたく舌平目もそんなにおいしくはなかったんだな。

 じゃあ、もう、野良猫のエサにしてしまおう。

 一袋百いくらのパウチはそりゃあ贅沢品なのだから、野良ちゃんがはねつける理由もないし、無駄がなくてよい。


 それにスコちゃん太った……今5,7キロある。

 また節制せねば。

 シーバを一日3スティックにしてと。


 しばらく、体重計とにらめっこだわ!

 節制、節制!

 ファイト! おー! なのです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る