第54話 2019/12/06/金 なんか・・・ご心配おかけしまして。

 スコちゃん、元気にごそごそしてます。

 傷口が赤いから、痛むのかなと思い、一生懸命お祈りとマジックパワー全開で大ヒールと大キュアーを唱えたのですが、私ごときの力ではどうにもならないのかと……思っていたのですが。

 祈りは届いたようで。


 キッチンとダイニングテーブルを行ったり来たり。

 忙しくしておりますよ。

 狭いところに頭をつっこんだり……あと、花瓶の花をかじったり。


 今日は日運が、私もスコちゃんも大殺界なのです。

 日に何回も、ドアでスコちゃんの鼻づらをこすってしまうのも、大殺界のなせる業。

 ごめんねごめんねっ。


 うぇええ;;

 しかし、なんでそんなに思いもよらぬところにいるんだよう。

 まさかと思ってみると、いる。


 閉め切っていた部屋にいたり、お風呂場にいたり、廊下の隅でハッスルしていたり。



 この避妊手術の傷は、ふさがるまでなにがいけないといって、濡らしてしまうことだそうです。

 だから、もう……花瓶に近づいたり、流し近くをうろうろしたり、トイレに特攻したりするのを見ては、うわあぁあ! ってなってます。

 全治10日。


 あと9日。

 傷跡は4センチくらい。

 まだ5×10センチの、バリカン(おそらく)で刈った毛が生えてくる様子もない。


 彼女、しっぽをゆらゆらさせながら、干し物の下をうろついております。

 心配。

 なんでごそごそしてるんだよう。


 いつもは紙袋なんて、(おもちゃとして与えているが)見向きもしないだろおう!

 今テーブルの上に、ぺたりと寝そべっておりますが。

 彼女、傷口に触れないように横たわっている模様。


 ごはんのあと、ごろごろいいながら、ベットの上で私の腿にもたれてきたときに判明。

 気だるく脱力しているようでも、傷はかばっています。

 痛いのだね……代わってあげたい。


 そして、ごそごそしているのが、死に場所を求めているのだとしたら!

 そんな必要はないのだからと言ってやりたい。

 私が階段を降りようとすると、スカートにつかまって引き留めてくれる。



 その真意はなんなのか。



 猫じゃないからわからないよう;;

 じゃれてるだけ?

 私が階下へ行こうとするたびに、スカートに爪をひっかけたり、抱き着いてくる。



 かわいいんだけど、場合が場合だけに、なにかのメッセージなのかと気をもみます。



 あ!

 今、なにか、リビングのソファに寝そべる私の足の間に丸まっています。

 安住の地を見つけたみたいです。



 よかった。

 癒される……。





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