休日 番外編

注意書き

この回は少しだけR15からオーバーしてしまうかもしれません。直接的な表現はしていないので多分大丈夫だとは思うけど……

もしかしたら運営様からお叱りが来るかもしれないので、この回は非公開になる可能性もあります。ということでナンバー無しの番外編にしました!

取り合えず、本編スタート!


◇◆◇


「んふふ…… タケオさん、好き……」


 ギュッ シュルルッ


 アリアが寝言を言いながら抱きついて、いつも通りシッポがシュルシュルと俺の体を這い回っている。

 うーむ、くすぐったい。


 昨日はハッスルした後、そのまま寝てしまった。

 なので今の俺とアリアは産まれたままの姿だ。


 さてと、そろそろ起きないと。

 いくら自主休暇中とはいえ、このまま一日を無駄に過ごすのはもったいない。


 抱きつくアリアのおでこにキスをする。


「んふふ、もっと……」

「ほら、起きて。一日が終わっちゃうよ」


 だがアリアは俺を離さない。

 それどころか、さらにきつく抱きしめられた。


 ギュウゥゥゥッ


 す、すごい力だな。

 おかしいぞ? アリアはサキュバスに変異してしまったことで、ステータスがかなり上がった。

 だが俺も新しくギフトをもらったことでステータスが十倍に跳ね上がっている。

 その力をもってしてもアリアの抱擁から逃れられないとは。


 気になるな。

 ちょっと分析してみよーっと。



名前:アリア

年齢:20

種族:サキュバス(変異停止中)

HP:99999/4083 MP:99999/5800

EP:8758/3809 

STR:99999/4509 INT:99999/6096

能力:水魔法10

ギフト:鍵

ギフト:時間操作(制御不能)

状態:精力飽和エナジーブースト



 なんだこりゃ!? めっちゃステータスが上がっとる!


「ア、アリア! チュッチュしなくていいから! 少し話そう!」

「タケオさん、来てぇ……」


 と切なそうに言うが、早急に今の状態を教えないと。


 アリアは裸のまま女の子座りをして俺と向かいあう。

 とてもエロい光景だが、そんな場合ではない。

 俺はアリアの頬に手を置いて、ステータスをオドに変換。

 その情報をアリアに流す!


「こ、これって…… 私すごく強くなってますけど……」


 アリアも驚いている。

 そりゃそうだろう。

 ステータスが何故上がったのか考えないと。


 恐らくは昨日いっぱいしちゃったことが原因なんだろうな……

 それにしても精力飽和エナジーブーストか。

 これはサキュバスとしての能力の一つなのだろう。

 考えられるのは、体内に溜め込んだ精が多すぎて体に影響を及ぼしているということだ。


 今のアリアは魔人と魔物の中間的存在だ。

 変異が途中で止まっているとはいえ、サキュバスとしての生態で生きている。

 もしかして変異が進んだとか?

 その可能性もあるな……


 本来なら主治医であるソーンに診てもらいたいところだが、今アシュートには俺とアリアしかいない。


 しょうがない……


「アリア、多分大丈夫だとは思うが、しばらくするのは控えた方がいいかもしれない」

「えー、がっかりですぅ…… せっかくタケオさんと二人っきりなのにー」


 と悲しい顔をするが、仕方ないじゃん。

 だががっかりしているのはアリアだけではない。

 俺もがっかりだ。せっかくシッポリと楽しめると思ったのだが。

 だがしかし! 精を取り込まずともムフフをする方法はあるのだ!

 

 幸い今のアシュートに人はおらず、ベルンド達が戻って来るまでしばらく時間はかかる。

 実践するのは初めてだが、をやってみよう!


「アリア、ポリネシアンなやつをしてみようか?」

「ポリネシアンなやつ?」


 と不思議そうな顔をする。

 ポリネシアンなやつ……

 深くは言えないが究極の男女の楽しみと言われるやつだ。

 全行程に五日かかる。

 本番を迎える前にアリアの状態異常も治るだろう。


「究極の…… タケオさん! それやってみましょう!」


 おぉ、アリアが元気になった。

 良かった、可愛い恋人をがっかりさせずに済んだみたいだな。


 そして一日目……

 普段通りに過ごし、夜を迎える。


 俺達はただベッドに横になりながら抱き合う。

 チューはしてもいいらしいが、軽いものだけにしておく。

 そうしないと我慢出来なくなりそうだし。

 アリアの頬っぺにチューをする。


「んふふ、くすぐったいです」

「こら、逃げるんじゃない」


 今度はお返しとばかりに顔中にチューをされた。

 なんか新鮮だなぁ。

 とても平和な気持ちで一日目を終えた。



 二日目……


 今日は家の中で手作りの人生ゲームをして過ごすことにした。

 アリアがサイコロを振る!


 コロコロッ


 出た目は六か。

 さっきから六を連発してるな。

 おのれ、俺は一しか出ないというのに。


「よーん、ごーぉ、ろーく…… やったー! 鉱脈を掘り当ててお金持ちになりました!」

「マジか!?」


 くそ、俺は借金まみれだというのに。

 悔しかったので、その夜はアリアをいっぱいくすぐってやった。


「きゃー! タケオさん、だめー! あははは! くすぐったいですぅー!」


 アリアの笑い声を聞きながら二日目を終える。


 三日目……


 今日は二人でスイーツを作ることにした。

 だが現在アシュートには商人すらいないので、使える食材は限られている。


 しょうがないので、二人で近郊にある畑に向かう。


「うぅ、寒いですね。タケオさん、手を繋いでもいいですか?」

「いいよ。って、すごく冷たいな!?」


 アリアの手を繋ぎながら二人で歩いていると畑に到着。

 収穫前のさつま芋によく似た芋を取っていくことにした。


 家に帰ってスイートポテトを作ることに。

 簡単で美味しいんだよな。

 芋をふかして、潰して焼くだけだし。


 完成したので、コタツに入りながらスイートポテトを食べることにした。

 アリアはその匂いを嗅いでうっとりとしている。


「んー、いい香り! はい、タケオさん、アーンして」

「はは、それじゃ…… アーン」


 アリアが食べさせてくれる。ちょっと恥ずかしいが、どうせここには俺達しかいないし……

 今度はお返しにアリアに食べさせてあげた。


「んふふ、美味し。タケオさん、また作って下さいね」

「はいよ、お安い御用だ」


 そして夜も抱き合いながら眠る……

 ちょっとだけ色々と触ってしまった。


 そして四日目…… 


「…………」

「…………」


 俺達は喋らなくなってしまった。

 これはどういうことだ? 

 いつもアリアのことは可愛いとは思うが、今日は一段と魅力的に見えてしまう。

 目を合わせられない……


「タケオさん……?」

「な、なんでしょうか!?」


 思わず敬語を使ってしまうほどに俺は焦っている。


 スッ……


 ア、アリアが静かに抱きついてきたではないか。

 耳元で俺に甘く囁く……


「わ、私、もう我慢出来そうにありません……」

「…………」


 うぅ、このまま押し倒したい。

 だがまだ我慢しなければ!

 今のアリアのステータスだが……

 

 

名前:アリア

年齢:20

種族:サキュバス(変異停止中)

HP:9999/4083 MP:9999/5800

EP:4203/3809 

STR:9999/4509 INT:9999/6096

能力:水魔法10

ギフト:鍵

ギフト:時間操作(制御不能)

状態:精力飽和エナジーブースト

 


 まだ精力飽和が消えていないのだ。

 だがステータスは少しずつではあるが元に戻りつつある。

 お互い辛いがここは我慢なのだ!



◇◆◇



 私の状態異常が発症してから今日で五日目……


 タケオさんは私に無理をさせないためにポリネシアンなやつっていうのを試してみるんだけど……


 うぅ、むしろ今無理をしてるって感じだよぅ。

 今タケオさんは私と向かいあってコタツに座ってる。


 かっこいい……

 かわいい……

 食べちゃいたいくらい。

 今すぐタケオさんに抱きしめてもらいたい。

 タケオさんの唇にチューしたい。

 体がどんどん熱くなっていく……


「タケオさん…… 私の状態異常って治りましたか……?」

「ちょっ、ちょっと待ってな。今分析するから……」


 タケオさんはオドを練ってから私の目を見つめる。

 そして……


「消えてる…… ア、アリア、今からベッドに行かな……!?」


 ガバッ


 タケオさんの言葉を聞いて、私はタケオさんに飛びかかる!  

 も、もう我慢出来ないよ!


 強引にタケオさんの服を脱がして……!


 …………


 ……………………


 ……………………………………


 夢かと思った。


 凄かった。


 こんなにも全身でタケオさんを感じられるなんて……


 キスしてるだけなのに、全身に雷魔法を受けたみたいに痺れてる。


 タケオさんと一つになった時、私は天国にいるみたいだった。


 ポリネシアンなやつ……


 癖になりそう……


 ◇◆◇


 はぁはぁ……

 

 一体何回したのだろうか?


 恐らく丸二日はアリアと抱き合っている気がする。


 それでもまだ足りない。


 もっとアリアが欲しい。


 世に感度三千倍という格言があるが、そのような感覚だった。


 ポリネシアンなやつ、恐るべし……


 俺達はもう一日、お互いを求めあった。


 そして朝日が昇り、ようやく限界がくる。


 アリアは満足そうに俺の腕の中で眠っていた。


「んむぅ…… んふふ、タケオさん、凄かったです……」

「おはよ。本当に凄かったな。アリア、また今度ポリネシアンなやつを試してみような」


「はい…… でも最後にもう一回だけ……」


 するの? もう限界なんですけど……

 最後にしっかりとキスをしながら楽しむことになった。

 うーん、やっぱりサキュバスだねぇ……

 一回どころか五回も絞りとられてしまった。


 さてと、そろそろベルンド達が戻って来る頃だろうな。

 もうすぐ忙しい日常が戻ってくる。

 気を引き締めないとな。

 俺はヘロヘロになりつつも、新しい戦いに向け覚悟を決めるのだった。

 

 だが俺達がポリネシアンなやつをしていたことがルネの経路パスを通じて皆に知られてしまい、俺は精の伝道師という要らない二つ名を手にすることになってしまうのだった。


 


 

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