第13話 ファントム・ナイト

「させるか! 竜神様の加護! リヴァイアサン・ブレシング!」

 ロザリーは竜神の力を使い消滅魔法を水のバリアで抑え込もうとする。

「ぱ、パワーが!?」

 しかし神であるルシファーが不在で上級天使のロザリーのパワーが下がっていて、スーパービアにパワー負けしている。

「パワーが段違いなんだよー!」

 全力に切り替え、一気に力圧ししてくるスーパービア。

「ダメだ!? もたない!? ギャアアアアアアー!?」

 スーパービアの消滅魔法が人間界で炸裂する。辺り一面は焼け野原の様に爆発を起こしほとんどのものが消滅してしまった。

「う・・・うう・・・。」

 特にロザリーは大ダメージを受けて倒れこんでいて動くことができない。

「アロア・・・・・・アロアは無事か・・・・・・良かった。」

 どんな時でもロザリーはアロア中心である。

「竜神様も大したことないな。元は大悪魔、嫉妬のレヴィアタンだったんだろ?」

 スーパービアはノーダメージで元気にロザリーを見下している。

「とどめを刺してやる。」

 スーパービアが動けないロザリーに迫る。

「やめろ! ロザリーに手を出すな!」

 アロアがスーパービアの前に立ち塞がる。

「なに? いいぞ。やめても。」

「本当?」

「おまえを先に殺してやる!」

「やめろ・・・・・・アロアに・・・・・・手を出すな。」

 その様子を見ていたセーラ。

「ヘスティアー! なんとかしてよ! あなた元女神なんでしょ!」

「ええー!? 私は家内安全の女神だから戦闘は無理ですよ!?」

 ヘスティアーを連れてきたのはミスマッチだった。

「やめなさい! スーパービア!」

 足が震えながらセーラ姫が悪魔スーパービアの前に立ち塞がる。

「今度はお姫様か? 人間の麗しい友情という奴ですか?」

「やめなさい! 私は、この国の姫よ! 私を殺したら、タダで済むと思うなよ!」

「ご安心ください。順番が変わるだけで、この場にいる者たちは全員殺しますから。それでは姫から殺して差し上げましょう! 死ね!」

「キャアアアアアアー!」 

 スーパービアの手刀がセーラ姫を突き刺そうとする。

「な!?」

 スーパービアの手刀を俺が手で掴んで止める。

「アーサー!」

 俺に助けられて喜ぶセーラ姫。

「ば、ばかな!? 私の攻撃が人間如きに止められるなんて!?」

 予想外の展開に驚くスーパービア。

「セーラ姫に手を出すな! スーパービア! おまえだけは許さないぞ!」

 その時、冥王ハーデースにもらったファントムのハリウッドが光り輝く。

「なに!? ファントム・ナイトだと!?」

 つづく。

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