藍色の世界

藍色の世界

すべてが隠されているわけでなく

すべてが現れているわけでなく

まったくの夢のなかでなく

まったくの現実のなかでなく


名前も知らない鳥たちが囀ずり始め

名前も知らない労働者が駆けずり回り


ゆっくりと

空が明るくなっていく

照らされたはずの世界が

なぜこんなにも

暗くどんよりとしているのか


ゆっくりと

外がうるさくなっていく

鳥の鳴き声か

人の泣き声か

僕にはわからなくなる




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