第1話 楓

ピピピピッ


携帯のアラームに起こされ眠たい体を無理やり起こす。朝はあまり得意じゃない。

今日は仕事が休みなのにアラームをかけていたことにうんざりしながら布団から天井を見上げる。


二度寝しよう。


私は神藤楓21歳日々をなんとなく生きています。辛いことも、苦しいこともなく平凡な日々を・・・


ピコン

[今日ひま?]

ん?

汐音からの連絡に驚く。

いつもはこんな早くに連絡来ることもないから何かあったのか?


[特になにもないけど?]

今日は仕事もなく1日だらだら過ごす予定だったので返事をする。

[家いくわ]

[わかった]


絵文字もなく会話が終わる。

よくわからないが汐音が家に来ることになった。どうしたのか?

とりあえず何時の来るのかわからないが待つしかないので布団に潜る・・・


・・・ピンポーン・・・

「Zzz」

・・・ピンポーン・・・

「Zzz・・・」

ピンポーンピンポーン・・・

「Zzz 」


♪♫♪♪ピッ

『寝てたの?家に行くって行ったでしょ』

『ぅうーん 起きてる』

『いや寝てたでしょ? まぁいいわ開けて』

『りょ~』ピッ


ガチャ

「起きてなさいよね」

「だっていつ来るのかわからんかったし」

「ったくいいけど お邪魔するね」

「どぞー」


うん?汐音がいつもと違う気がする?

気のせい?わからん。


とりあえずでもコーヒーをいれるか。砂糖とミルク多めに~

「コーヒーでいい?」

「うん」

・・・・・・

「はいコーヒー」

「あぁ ありがとう」

汐音は見た目はクールな雰囲気なのだか見た目によらずミルクたっぷり砂糖たっぷりでなければコーヒーは飲めない。

それならコーヒー牛乳でも飲めばいいのに無理にコーヒーを飲みたがる。そこも汐音のかわいいところなんだけどねw


「で?どうしたの?」

「なにが?」

「行きなりの家来たんだからなんかあるんでしょ?」

「・・・別に」

「ふーん・・・」


ベッドに入る。


「ちょっと!なに寝ようとしてんのよ!」

「え?だってなんもないんでしょ?せっかくの休みだもん寝ようと思って」

「親友が来てるのにひどくない!?」

「じゃあ何かあった?」

「・・・」

「なんかあって来たんじゃないの?言いたくないなら別にいいけど、とりあえずゆっくりすれば?」

「・・・ぅん」

一人で黙りこむ汐音を撫でる

「言いたくなったら言えばいいし ね?」

グスッ・・・グスッ

やっぱりなんかあったか


「・・・れた」

ん?なんていった?

「浮気された」

「・・・はぁー??」

「グスッ」

「浮気ってあいつに?」

コクリと頷く汐音

「まじかぁ」

「最近連絡も少なくて会うのも少なくなってたからなんかあったのかなって思って家にいってみたんだけど、そしたら女と一緒に家から出てきてキスしてた」


うわっまじでかぁ

意味がわかんねぇわ


「まじかぁ」

「グスッ」

「よしよし やなところ見ちゃったね」

とりあえず慰めるために撫でる


「なんだ付き合ったんだっけ?」

「ナンパされた」

「はぁ?そうだっけ?てかなんでナンパなんかに引っ掛かってんの?アホなの?」

 そりゃ汐音は黒髪ストレートで綺麗でスタイルもいいし胸なんか割りとあってウエストは細いし肌は白いしたまに毒吐くけど性格もいいし男が引かれるのはわかるけど、それでもなぜ!?


「汐音ナンパなんていつも無視してバッサリいだったじゃん!なのになんで?」


汐音はいつもナンパされていても氷のような目で断っていたのに!

なぜだ!?

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