第14話 旅のお話
次の日、仔猫は前日の興奮がまだ覚めません。子供は寝てしまえばすっかり元気になってしまう。どうやら人も猫も同じ様です。
「でね、それでね!ねえ!聞いてる??お母さん!」
「ハイハイ、聞いているわよ。」
「も〜う、ちゃんと聞いてよ〜!」
「聞いているったら。」
お母さんは昨夜から続く、子猫の冒険記に少しお疲れの様です。
「こらこら、お母さんの方が疲れちゃうだろ」
お兄さん猫が言います。
「だって〜〜!そうだ!じゃあ兄ちゃんが聞いてよ!ね?いいでしょ?
お兄さん猫はシマッタ、そんな顔で「そうだ、今度は俺の話を聞かないか?」とこたえます
「お兄ちゃんの話はもう聞いたよ!!僕の話を聞いてよー!」
仔猫は本当に嬉しそうです。
「そういえばね!おばあちゃんって呼ばれる人に出会ったよ!他にもたくさん、二本足で歩く動物がいたんだ!あれは、鳥なのかな?」
子猫は鳥を見たことがあります。二本足で歩く鳥と人間を間違えている様です。
「違うよ、あれは人間って言うんだ。」
「人間?」
「そう、僕も旅に出たときに初めて見たよ」
お兄さんの話に今度は興味津々です。
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